バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

脂っておいしい

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バンコクで一番有名な屋台「レバ刺し屋台」の牛のたたき。

 オレが言うとなんなんだけど、脂っておいしいと思う。何年も前にテレビ番組で女優の戸田恵梨香が、ちゃんといい脂を摂らなければいけない、って言ってたのよ。美容の話だったかな。オレが言うとニュアンスが全然違くなるというか、まあ違うんだけども、やっぱり脂っておいしいと思う。

 ときどきステーキとか焼肉で牛肉だとか豚肉の脂身を外している人がいるけど、なんなんだろうなって思っちゃう。そりゃあ、それだけを何キロも食べていればよくないのはわかる。でも、焼肉とかステーキとかで1回食べる程度なら、それほど気にしなくていいんじゃないかな。わざわざよける必要があるのだろうか。

 実際、脂は身体の疲れを癒すというか、元気になる気がする。ああ、肉食っている! みたいな気になるのは、やっぱり脂肪分があるからではないのかね。かさっかさの肉食って、元気が出た! なんてヤツ、この世にいないよ。

 だから、脂身って大切だなって思う。オレは画像くらいの脂身なら喜んで食べるわ。久しくすき焼きなんて食べていないけど、すき焼きの楽しみって、最初の牛脂が出汁を吸ってうまくなって、それを食べることだと思うんだ。久々にすき焼き食べたいな。でも、タイですき焼きって意外とない気がする。

 そういえば、ムーガタだと豚肉の脂身を最初に使うよね。あれも本当は食べたい。でも、さすがに味がないのと、大体皮つきの部分で固いのとでおいしくないんだよな。娘が一度食べたいって言って、アムは反対したけど、オレはひとつくらい食べたって、子どもなら血肉になるでしょうと食べさせた。でも、相当まずかったらしく、それ以来食べたいって言わなくなったな。

 とはいえ、脂身好きに見えるかもしれないけど、日本のステーキとか焼肉でいいものを注文すると霜降りが出てくるじゃない? あれはダメなんだよね、なぜか。たぶんこれは歳なんだと思う。霜降りだとちょっと脂分が多すぎて、きつい。ひと口目ふた口目くらいまではおいしいのよ。そのあとがだんだんしんどくなっていく。

 だから、単純に量が問題なんだろうな。大量に食べたいのではなくて、ちょうどいい量がいい。だから、ステーキとか焼肉とか、霜降りではなく赤身で、そこに脂がついているもの。それくらいがちょうどいいのかなって思う。

 そういう点では、タイの牛肉は霜降りがほとんどないからいい。肉は硬めで、噛みしめながら楽しんで、合間合間に脂身がジュウっと。そういうのがいい。