バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

タイ語のカタカナって難しい

 日本語は外来語をカタカナで書くから、すぐ「あ、これは元が外国語かな」とかわかるけども、タイ語ってひらがなしかないようなもんだから、カタカナってすぐにわからない。

 たとえば、超音波は英語でウルトラサウンドでしょう。タイではこのウルトラサウンドの綴りをタイ文字に変えて、それをタイ語発音にするという、2段階右折をする。だから、ウッタサウンとなる。もう、原形がなくて、なにがなんだか。

 日本のように漢字だとか日本語訳ってのもあればいいが、タイの場合はそもそもタイ語が長くなる傾向にあるために、訳さないケースも多い。たとえば、スキューバーダイビングとか、タイ人は講習時間が日本人より長いらしい。なぜなら、単語の意味をまず理解するために時間がかかるから。日本のように日本語になっていたり、単語そのものが日常的にあることで理解できるが、タイの場合はそうはいかない。

 そのため、医学だとか工業、IT、新しいスポーツとかは英語がそのまま。あるいは、英語をそのままタイ文字にしてタイ人発音とか。

 なんでこんな話になるのかというと、アムとラインでやり取りしていたときに、อิเกียって出てきた。これ、文字化けしないかな。

 これはイギヤと発音する。なんのこっちゃと思っていたら、家具のイケアのことだった。全然違うじゃない。ゴーガイだったら、コークワーイとかにすれば近い気がするんだけど。

 で、アムの書き間違いだと思ったら、ノキアタイランドの公式がこう書くのよ。日本のようにローマ字として確立されていればいいんだけど、そうでもないからってのもあるんだろうな。大雑把にはタイ人はだいたい同じ感覚でカタカナを作る、あるいはタイ語をアルファベットにするけれど、外国人からすると間違っている気がしてならない。

 たとえば、自宅近くにあるシーナカリン通り。日本語の発音というかカタカナはタイ語発音に忠実になっている。でも、タイ人が作った標識のアルファベットはSrinakarinになる。タイ語ではSとRの文字が並んだ場合、Rを読まないケースがある。でも、タイ人はタイ文字をそのままアルファベットにしてしまうから、タイを知らない人はスリナカリンとなって、タイ人に通じない。

 スワナプームなんかすごいよな。発音もタイ文字もプームなのに、SuvarnabhumiとBを使っちゃうし、最後がミになっているし。あの文字は読まない母音なんじゃないの? なのになぜつけちゃうかね。もっと言えば真ん中のワナの部分も、正確にはワンナだけど、アルファベットだとワーナになっちゃうし、ここは最後をミと読む読まない文字まで書いちゃう法則を適用するならRがふたつ来るはずが、ないし。

 ローマ字みたいに統一すればいいのに。