バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

素潜り

 日本にいる間にタイではできないことをやりたい。とはいえ、具体的になにっていうのはまだ決めていない。もう半年近くもいるのにまだ決めていないってのはなかなかいけないことではあるけれども。

 とりあえず今、いろいろと仕事になるかならないかは別として、やりたいことをピックアップしているところだ。そのひとつが素潜りだ。

 日本にいるときに河川海洋の環境調査の会社に就職したことがある。そこで潜水士の免許を取った。まあ、そのときは下っ端だったので、ほかの潜水士の作業を船上で補助する業務ばかりだったけれど、たまに空き時間に潜水の練習をしたり。

 訓練とは別に、海底で補助をする機会をもらって何回か潜ったこともある。そのときの、一番最初の潜水は今でも憶えている。先輩潜水士らが次々にいたずらを仕掛けてくる。それを落ち着いて対処できるかを見られてたんだろう。たしか水深は15メートルだったかな。マスク(水中メガネ)をはぎ取られるわ、背負う酸素タンクを閉められるわ。でも、だいぶ落ち着いて対応できた。なぜなら、船上で急に入るように命じられたので、慌てて準備したら、その前に使い切ったタンクを背負って潜っちゃったんだよね。

 さらに、自分に適切なウェイトがまだわかってなくて、飛び込んだらそのまま真っ逆さまに海底に墜落した。酸素残数がほぼゼロのまま、およそ20分くらいを水深15メートルで過ごさないといけない。だから、いろいろやられてもそれどころじゃなかったってのが本当のところで。

 潜ったのは志賀原発(字、合ってるかな?)の海で。日本海側なので結構荒れるから、船が出なくて休みの日も結構多くなる。そんなときに訓練で潜らせてもらえるんだけども、最終的に酸素ボンベとかつけないで海底をうろうろしている方が楽しいことに気がついた。なんか、素潜りっていいなあと。

 そのあと何年かしてから小笠原にイルカを見に行った。イルカと泳げるってツアーがあって。でも、みんなバシャバシャ泳ぐからイルカは逃げちゃって、数十メートル先を泳いでいる姿を見るしかできない。

 でも、オレは直接プロのダイバーに潜り方を教わったのもあって、視野が一般の人よりは広かったのかな。静かに、かつちょっと下を泳げるから、オレは最短2メートルくらいでイルカを見ることができた。みんなが追い立ててくれたので、先回りできたってのもある。

 今は寒いから泳げないけど、素潜りしたいな。タイでもできるけど、タイはマスクとフィンが高いか、あまり売っていないかで手に入れにくい。それをクリアできればいいんだけど。あ、日本で買っていけばいいのか。これこそ日本でしかできないことだな。