バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

タイ軍体験入隊 2日目

がんばるみんな

 っていうか、寒くて眠れない!
 よく北海道の人が、東京の方が寒い、と言うらしい。完全防寒仕様の北海道の家の方が暖かくていいというのだ。全くもって同じ状態。そもそも板で壁と屋根を歩道の上に作っただけ。歩道の両サイドに板敷きの台をつけて、敷物を一枚敷いている。板の上っすよ、寝てるの。敷布団とかないからね。さらに、毛布も飛行機のブランケットよりも薄いのが1枚。長袖、上着、靴下とバンコクでは完全防備でも、ここではきつい。
 寒くて目が覚めたの生まれて初めてだよ。
 そんなこんなで、起床時間の朝5時半に。
 なんとかして逃げる方法はないのかと、本気で考える。
 とりあえず飯かなと思ったら、アスレチック・・・・・・。朝からアスレチックで訓練ですか? 壁を登ったり穴を通ったりほふく前進したり。何年ぶりだろうか、土埃の匂いをかいだの。
 やっと飯にありついて、また集会。
 そしてメインイベントへ。パラシュート降下の模擬訓練。15メートルのタワーから飛び降りる。こ、怖ぇ〜。考えただけでもkjへlfhkうぇfkjsdmな状態に。いや、タワーは15メートルだけど、実際に5メートルもない。・・・・・・。そんなことを考えてもどうしようもないし。
 どうやらやりたくない人はやらなくていいらしい。しかも金取るらしいし(125バーツ)。しかし、こういうのは滅多にできる体験ではないからなぁ〜。ああ、どっちなんだ、俺! でもここで引き下がるわけにはいかない。絶叫マシン好きの俺*1としては、やるっきゃない!
 とりあえず申込書にサインしてトイレへダッシュ。だって、跳んだ瞬間シッコ漏らしたらかっこ悪いじゃん? 木陰で立ちしょん。
 まずは1班が跳び、2班3班は降りてきた人をキャッチ。要はタワーから飛び降り、ワイヤーを伝って滑走してきて、最後は防御ネットというかロープにド〜ンとぶつかる仕組み。ぶつかったあと、跳ね返って戻っていってしまうので、捕まえてベルトをはずす兵隊さんのところへ引っ張っていく。
 あっという間に1班が終わり、うちらの番。もう夕方くらいかと思ったらまだ10時過ぎ。1班はあっという間だったが、1日が長い! 長すぎる。もう3日くらいいるのかと思った。
 さっきトイレに行ってから1時間も経ってないけど、なんか尿意を・・・・・・。
俺「やべぇ、もう1回トイレ行っときますわ。大丈夫かな、今行って。教官に怒られないっすかね。とにかく、漏らしたら恥ずかしいじゃないっすか」
ハマ「大丈夫じゃね?」
俺「漏らしたらまずいでしょう」
ハマ「そっちじゃねぇし。行ってもいいって方」
 変な会話してるし。
 ダッシュでシッコに。また立ちしょんしようかと思ったら、門の守衛室の近くで、そこにトイレがあることがわかる。さっきはトイレの真裏でわざわざシッコしていたことが判明。んでトイレに行ってみたら隣が牢屋になってる。でっけぇ南京錠が付いてるし。中に鉄格子に捕まるように女の人が立ってるし。コントみたい。なんでここで捕まってるん? なんか、トイレ行きたいんですけど、って俺に言ってるし。無視しようかと思ったけど、シッコ終わってから門番を呼んであげた。
 さていよいよ俺の番。みんなためらわずに跳んでおるの。俺、絶対無理だわ。安全ベルトというか降下用のベルトをつけてもらう。ここでトラブル。ヘルメットが入らない! いや、頭は入るんだけど、顔がでかすぎてあご紐が口まででいっぱいいっぱい。押しこむように嵌める。結局入ったのが黒いヘルメットで、あとでビデオで見たら、顔に密着しすぎてて、そういう髪型の人みたいになってた。アフロみたい。
 上で何人か待ってて。た、高い。超怖い。でもみんな平気な顔してる。怖くないの?
 ああ、ついに俺の番。ベルトと滑車の安全ピンを止める。たぶんそのときの俺の顔はかなりヘコみ系だったと思われ。はい、と言われ淵まで行ったら、ムチャ怖い。教官、後ろから押してるし。ちょっとタンマ。持つとこはここでいい? とか余計なことを訊くも、はよ行けや、的な雰囲気。仕方ない。意を決して跳・・・・・・ばずに落ちた。というか、叩き落された
 ふう。
 さぁ、跳んでしまえば怖いものはない。あとはハマさんをいじるだけいじるのみ。下からビデオを撮ったり。したら、イヤァ〜!! と高い声を出して跳び降りてた。
 続いて飯。竹を使って飯を炊きトムヤムスープを作る。うちの班は各レスキューチームのリーダー格の奴が集まってて、俺が俺が系でありつつもちゃんと人の意見を聞くタイプばかりなので、どの班よりも早く、かつ鮮やかに完成する。俺も挑戦しようとしたけど、全然。竹を切ろうとなたを振り下ろすも、全然同じ場所に当たらない。斜めに入れないと蓋ができないよ、と言われ、さっき振り下ろした個所をめがけてなたを下ろしたら、10cmも違うところに命中。諦めてビデオ係に。
 終了し1〜3組は集会。そして夕方5時解散。やっと兵舎に戻り、そして水浴び。きつい。かなりきついが浴びなくては。
 それから夕方6時。再度集合して、パーティー。でもテーブルにつきウィスキー1本とソーダ4本、水が1本にペプシミリンダーのペットボトルが1本ずつ・・・・・・。少なくね? そんなに少ないのに、7時にはじまって終わったの23時くらい。
 歌手も来て。といってもカフェ*2の歌手だと思うけど。ひとりはそこそこかわいくて、みんなアホみたいに盛り上がる。
 このスタイルで盛り上がるっていうのは、やっぱりみんな田舎の人もしくはそんなに裕福ではないんだなって思う。真のバンコクっ子だったらバカにしてしらけるんじゃないかしら。でも、今日ここにいる連中はみんなボランティアなんだよね。金のある人がやっているわけではなくて、金のないこういう奴らがやっているんだよね。がんばれよ、金持ちって思う*3
 やっとこさ解散して、寝る。今日の訓練で帰った人もいるから、毛布なども余ってる。1枚拝借して2枚重ねにする。昨日のことを踏まえ、ズボンもパジャマ用ジャージズボンの上に昼間穿いているズボンを重ね着。準備万端! 今日はぐっすり寝るぞ!!

*1:高いところが苦手な割にかなり好き。でもいつも乗る直前に、失神したらどうしよう! と本気で後悔

*2:タイの大衆酒場というか。ショーを見つつ、食事もできるので、家族で来てもいいし友だちとでもいいしというところ。歌手にチップを渡して席に呼び口説くこともできる。バンコクでは少なくなった。ラチャダーのハリウッドやダンスフィーバーなどカフェのディスコ部分を強調したスタイル

*3:実際金持ちの中には惜しまずに寄付をする人もいる