バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

楽しかったことと嫌だったこととオレンジの女と

 昨夜はビアガーデンに繰り出した。
 タイの灯篭流し、ロイクラトンだったわけだけど、アムもネネも姉の家に泊まりに行ってたので。泊まりに行かなくても爆竹とか花火とかすごいし、水際は危ないから今年は行かないつもりだったんだけどね。
 アムとは知り合ってから毎回行ってたが、去年はお腹が大きかったから流さなかった。なので今年初めて知ったのは、近所のお寺の横に流れているどぶ川でも灯篭を流していたということ。流すかねぇ。橋の上にいても臭ってくるのに、わざわざ降りてまで?
 さてタイはもう乾季に入ったので、いやぁ涼しい涼しい。っていうか飲んでるうちにだんだん寒くなってきたけどね。
 昨夜は結局ビアガーデンとスリウォンカフェで飲んで、やれカラオケだゴーゴーだと、女の子がいるところへ行かなかったので楽しかった。
 だらだらと話ができて、久しぶりに楽しかった。俺はこういうのが好きなんだね。


 今日、朝方レスキューの友人から電話がかかってきて500バーツ貸してくれと。別にそれくらいだったら、と。それにわざわざ朝に電話してくるくらいだからよほどの問題なのだろうかということで、貸してあげることにした。
 で。
 話しをしてたら、アムの悪口を言いやがった。
 昨日昼間、エイズ試薬の実験台の説明会があったわけだけど、そのときにアムがちょっと目を離した隙にネネちゃんがプロジェクターのコンセントに触ろうとした。それを彼らが見てて、アムは子育てができない、みたいなことを。
 え? 君に何がわかるの?
 って言おうと思ったけど言わなかった。そういうことを言う人に何を言っても仕方がない、という考えなので、基本的に変なこと言う人には何も言わないようにしている。
 アムの悪口を言えるのは俺だけだと思うんだけど。
 そりゃあアムは大変いい加減で腹が立つこともしばしばだけど、たった1回の失敗であいつらに何がわかるわけ? 生まれてもうすぐ1年経つけど、大きな怪我もないし病気もしていないし、ちゃんとやっているさ。
 俺は日本人で、タイ語がつたないかもしれないけど、30だからね。子どもと勘違いされては困る。みんな馬鹿にしたり諭すようなことを言うけど、じゃあお前らは年上のタイ人に一般常識を諭すのかね?
 外国でその国の言葉で暮らして働いて、その国のコミュニティーに入って暮らすのって大変だよ。それがお前らにできるのかって言いたい。絶対できないよ、あいつらには。できてから俺に諭してほしい。
 まあ、ここで怒っても仕方ないけど。
 あ、あと昨夜ネネちゃんをかわいくないって言った人がいた。写真を見てね。
 笑って済ましてあげたけど、ああいうことを言える頭を持っていることがものすごく信じられなかった。
 かわいいかかわいくないかは人それぞれで押し付ける気はない。かわいいとかおしいしいとか、暑い寒いとか、感覚的なことは自分が判断することでしょ? 俺は辛い料理が好きだけど苦手な人もいる。じゃあ苦手な人をどうして俺が味音痴だって批判できる? それと同じで「ネネはかわいでしょ? ね? ね? ね?」なんて言えるわけがない。俺がかわいいと思っているんだから、世界一かわいいというのが事実なんだ。
 だから俺とアム以外がネネをかわいくないと思うのは仕方がないけど、それを口にできるところにびっくりした。たとえ思っても言ってはいけないでしょう? 愛想でかわいいって言えとも言わない。常識であれば、最悪でも沈黙とかさ、いろいろあるじゃんか。
 それ以外にもいろいろと非常識な物言いを周囲にしていたが、いろいろな人が世の中にはいるわけで。


 夕方、アムとネネを、迎えにいって、ビッグCに買い物。
 その前に最近使い始めているワートレの美容室へ。もう髪が長くなって、昨日見たジャッキー・チェンの初期の映画に出てきているユン・ピョウみたいになってて。ハマさんに「ユン・ピョウよりはマシ」って言われたくらい。より、って・・・・・・。
 短く。お任せで。そう言ったら美容師はよし任せておけ、みたいな。でも俺は知っている。たとえ写真を見せても注文をつけても同じ髪型になることを。で、案の定、普通の短髪になったからね。切り終わったら美容師は満足げに「さっきは頭がスンゲェでかく見えたけど、これでだいぶ小さく見えるようになった」だって。見えるように、って・・・・・・。
 そんでビッグCに戻って買い物しようとしたら、ビッグCのエスカレーター前で、どっかの食品会社がイベントやってた。
 オレンジに顔を塗ったくって長い付けまつげ、オレンジのタイツに長袖に白のワンピース着て金髪のヅラをかぶった、宇宙人風の女がロボットの動きでビラ配ってた。
 怖いよ。怖すぎだよ、オレンジ女。
 みんなスンゲェ遠巻きに見てた。
 なんでそんなに細かく容姿を見てたかというと、みんな遠巻き過ぎて店内に入るにはその女の目の前を通らなければならないので。ネネちゃんにかまわれてトラウマにでもなったら嫌なので向こうの動きを警戒しながら通ったからさ。ロボットダンス風なので、奴がどんなにがんばっても俺には追いつけないけどね。ロボットダンス止めて追いかけてきたらわかんないけど。