IDカードの引っ越しとネネがロータスで暴走と同窓会で俺も暴走と
アムのIDカードをサムットプラカン県のIDに変更するためにまた群役所へ。
ここのところ何度も訪れているこの群役所もそうだし、婚姻届を出したバーンラック区役所*1やアムの田舎の郡役所もそうなんだが、なんでかここを訪れる人はなんか田舎臭い感じの人ばかり。暇だからじろじろとこっち見ているし。街で見かけるような普通の感じの人がなぜかいない。
タビアンバーンはすでに先週引っ越し済みなので、あとはちょいちょいとIDを変えるだけ。
今はパソコンで簡単にできる。前は手書きで台帳とかに書いていたようだし、ID自体も紙きれで、自分でラミネート屋に持っていかなければならなかったけど、今はICチップ内蔵のプラスチック。
デジタル化されることで弊害が出るケースも多々。
たとえば、ICの中に指紋情報とかも入れるんだけど、ピッとやる指紋スキャンでアムなんかは悪戦苦闘。そうじゃなくて、とか、その指じゃなくて、ってかなりの人にさんざん言われてた。
それから写真もデジカメ。デジカメだと撮り直しがきくというのが当たり前なもんだから、写真を撮るということに真剣さがアムにも係りの人にもない。なんで、容赦なく変な顔のままIDが作成されて。これで7年間有効だから、爆笑物だ。
コラートの郡役所でアムが高田になったときにもIDを変えたんだが、そのときは指紋情報はなかったような気がする。デジカメは当然あった。で、いつも思うんだけど、IDの背景が、犯人が捕まったときの写真みたいに身長の線がついているんだけど、撮影のときの三脚は被写体に合わせて変えたりしない。要は立っているカメラの頭を上下に振ってるだけ。それだと身長が角度で変わるよね。まあ、重要なものでもないんだろうけど。
このID変更の出発前に、自宅にふたりを迎えにいったら、ネネは昼寝の真っ最中。
揺すったりしても絶対起きない。それで「トゥーンルーヤン?(起きないの?)」と訊いたら、目は瞑ってたけどぶんぶん首振ってた。起きてるじゃんか。
そのあと無理やり起こしたもんだから車の中でずっと不機嫌だった。
アムがIDやっている間、縦横無尽に区役所と外の駐車場を駆け巡り、だいぶ機嫌がよくなった。
そのうちいつものように公衆電話で遊びだす。トム&ジェリーのトーマスに電話をかけるのがネネの流行りなので、トーマスにサムットプラカンに来てるって教えてあげなよ、って言ったら、ネネの中でサムットプラカンがヒットしたらしく。ベンチで待っているアムのところに行ったりうろうろしたりしていると思いだしたように、サムットプラカンに行ってくる! って叫んでた。みんな、もう来てるがな、って顔してた。
1時間くらいして終ってから、外でココナッツのアイスと肉まんを買った。ココナッツアイスはボーラーン(古式)で、なんかシャーベットみたいなやつ。コーンとカップとパンのいずれかが選べて、10バーツくらい。肉まんはバイクにリアカーを付けたタイプの移動式で、ちゃんと蒸してある。ガラスの棚には見本が置いてあって、ムーサップ(豚のひき肉)のはわざわざカットして中身を見せたのまである。見本のは中の肉が全体の8割くらいを占めている。で、本物はというとほとんどパンで、肉が親指の先っちょほどしか入っていなかった。詐欺だ。
ネネのパンパースを買いに帰りにシーナカリンのロータスに寄る。
前にビザの申請に来たときに昼飯をここで食べたんだが、そのときはネネは爆睡してた。なので、ネネにとっては初めてのはずなんだが、なぜか知っているかのようにまっすぐにゲームセンターへ突っ走っていってしまう。
夜約束があるのであまりゆっくりはしていられない。なので、とっ捕まえてエスカレーターで2階のスーパーのエリアに向かったんだが、エレベーターの上で叫びまくるネネ。
「プローイチャン!(私を放して!)」
誰が教えたんだ。助けてくれ〜的なニュアンスだよな。チャンは「ディチャン(女性の一人称)」のチャンなんだが、楽曲では男も一人称で使うので「僕」ともとれるのだろうが実際に男で使っている人はそう滅多にいないので、やっぱり「私」とかなのか。会社の女の子とかはそう言っているのを聞くけど、アムは使わないしなぁ。どこで憶えてきたのやら。
そんで、売場ではもう触るな的な顔をしながら歩いてたんだけど、あるものをみつけてまたテンションが上がって。
歩行器っていうの? ネネが歩きはじめる前にちょっと使ってたけど、もう歩くようになったら必要ないでしょう。というか、写真で見てわかるようにもういっぱいいっぱいの大きさになっているじゃないか。
2種類あった歩行器を、両方試してた。
いつも買うマミーポコの女の子用Lサイズがスリムに仕様変更。52枚入りが3分の1くらいのパッケージになってた。でも、値段がいつもは669バーツなのが629バーツと大して変ってなかった。重要なのは価格かと。
会計している間も逃げ回るネネ。ちょっと角を曲がったなと油断すると、こちらがその角を曲がったときにはその棚の列にもういなかったりする。
足速い。
夜はタニヤの魚むらにて同窓会。渋谷のタイ料理店でバイトしていたときの関係の集まり。あそこでバイトしていたのがもう10年も前。ハマさんと知り合って10年ということか。ハマさんとこういった付き合いになるとは思いもしなかった。人生って不思議だ。
集まりの中心は日本のタイ料理食材販売会社の中でも最も大きいA社のU社長。Uさんとはバイト先に食材を納入してくれていたのだが、タイに来てから会うようになり、貧乏だった俺を食事や飲みに連れて行ってくれた人。仕事を非常に楽しんでいる人で、自他共に認めるタイ料理のサラブレッド。お母さんが有名なタイ料理家だからね。Uさんはここ数年仕事が忙しくて、年に1回会うか会わないか程度になってしまった。
それから同じバイト仲間だったSさん。今はUさんの下、タイ支社にて勤めている方。イケメンで物静かなんだが、ときおりそのイケメンの静かな口が開くと軽薄で絶妙なコメントが飛び出してくるので、おもしろい。
近況をいろいろと聞かせてもらったり、おもしろかった。
そのあとマーメイドというカラオケに1時間寄って。
俺が選んだ子は20歳。本当かどうか知らんけど働いてまだ6日目だと。大ヒットしたタイ語の会話帳「タイ語 指さし会話帳」の夜遊び版「夜の会話帳」をその子が持っていたので、いつものようにタイ語ができない日本人のふりをしてからかうことに。
で、おもしろいのが、その子はまじめなのか、俺が「あなたのことが好きです」っていうのを何回も言ってたら、本当? って。んなわけないじゃ〜ん。でもこれはおもしろいぞと、口説き系の文章を並べてやってたら、最終的に付き合ってくれるということにまで! たぶんこの女の子はいつか日本人に騙される。最初は「キスしてもいい?」とかのはだめだめって言ってたのに、後半、いいよ、とか言い出すし。
さらに調子に乗って、「コンドーム」「いらない」「入れていい?」ってのを繰り返し、「結婚」すれば「大丈夫」「問題ない」「一緒に暮らそう」って。それも最初は断られたけど、さらに何度も言ってたら、どうしようかな、みたいになってた。「親を紹介して」には本気で困ってた。
帰るときにチーママとかが「子ども何歳になった?」とかタイ語で訊いてくるし、タイ語使うな、的な腹芸は四谷さんばりに通じず「子ども、女の子だっけ?」って。女の子はちょい複雑な顔をしてた。
チップあげようとしたけど、細かいのがなくて断念。
また今度Uさんと飲みたい。会うたびに規模が大きくなってくるUさんのビジネス。現役バリバリの社長の話だし、ためになることばかり。名言、迷言も数多く飛び出してくるので、もうあっという間に時間が過ぎる。いつも奢ってもらってばかりで、いつか出世したらうまいものをご馳走したい。