糸電話を作った
ネネの誕生日パーティーに買った紙コップがかなり余っていた。最近流行のコーヒー屋さんで出すようなちゃんとしたカップ。
それで急に思いついて糸電話を作った。
小学生くらいのときに作ったきりか。最後に作ったのは、耳と口が別々になっているかなり凝ったものだったっけ。交互に口を付けて耳に当ててでは面倒だし、糸を張るように分岐させれば相手側への主伝線は1本で同時通話ができるじゃんか、と。そんで、作ったけど喋る相手がいなかった。それっきり。
たこ糸はないので縫い物用の細い糸で作った。
試しにアムと喋ったら案外いける。けど、アムの声がでかくて耳が痛い。
実演して見せて、早速ネネに渡した。
ネネは耳に当てて、ハローハロー、と言い続けている。こっちの声は聞いていないようだ。
何度かやったけど、近づいて来ちゃって糸がたるんでだめ。離れて、ってやってもぴんと張ったあとにさらに腕まで伸ばしてカップから離れているし。
ちょっと早かったかな。
そんで諦めて寝転がってテレビ観てた。
なんかしばらくネネは走りまわってたけど、静かになったなぁ、と思っていたところに何度も何度も耳元辺りで、コロン、シュッ、コロン、シュッ、って音が。
見たら、片方のカップを俺の顔の前に投げて気がつく前にさっと引く遊びをしてたようで。
釣りかっ。