バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

ハノイにいます①

ハノイ、ベトナム

 昨日の夕方の便でベトナムハノイに。




 なにも考えずに飛行機に乗ったはいいが、機内誌の地図を見てたらラオスビエンチャンの遙か北、香港の近くではないか、と。ひょっとして寒いんじゃね? 周りを見たらみんな厚着しているし。
 で、空港に着いたら、ホント寒い。考えてみれば、お客さんのメーカー工場監査で日本やタイから技術者が何人も来るのに、タイの営業の格好、つまりワイシャツだけ、ネクタイもなし、はその時点でみっともないんだが。そんなことより、寒い。帰るときまでに風邪ひくかもな、ってレベルの寒さ。聞けば16日は今年最高の寒さで、日中で13℃になるって。日本から来た人には多少暖かいかもしれんけど、タイから来た人には地獄だ。タイは16℃災害認定の気温だからね。
 ほかの人たちは夕方までにハノイinになっているので、もう食事に行ったようだ。なのでメーカーの人とふたりで食事。蔵っていう居酒屋に。タイよりは和食の料金設定が安いような気がした。生ビールはタイガー。ベトナムビールの生はないのかしら。板さんはベトナム人で日本語ぺらぺら。日本に行ったことないって言ってた。ホント、こういう国の人の気合いってすごいな。
 ホテルに戻り、12時前には寝た。朝9時の集合なのでゆっくり眠れる。
 と思ってたら、風が強く、しかも隣のビルの間を抜けるビル風かなにかでものすごいうるさい。
 しかも、寒い。凍死するかと思った。






 で、朝9時の集合で。とにかく寒い。予報通り、今年一番の寒さに。
 メーカーさんの工場までは車で約30分。街並みはなんというか、新しい建物は洋風のモダンなスタイルで、古い建物は中国風といった感じか。
 あと、屋台の椅子や机の脚がやたら短かい。最初、みんな揃ってヤンキー座りしているよ、なんて思ってたがそうではなくて屋台だった。銭湯で使うような小さい椅子。なんであんなに短いんだろうか。
 ベトナムもまたフランスの影響でパンがうまいと聞く。なので1回は食べようと思ってはいるんだが、朝、ホテルの朝食は面倒で行かなかった。それで、昼前にはかなり腹が減っていた。というわけで、楽しみの昼食となり、また街中へ移動。

 なんか、亀を祀っている池があるところ。そこの人は池じゃなくて湖と言っていたが。



 隣にはタイ・エクスプレスというタイ料理屋があった。値段は見なかったな。

 和食レストランだったんだが、池が一望できて景色がいい。

 窓から見るとこんな感じ。マグロ納豆丼を食べたんだが、思ったよりはおいしかった。ただ、バンコクのレベルには届かないかな、と。





 で、午後は適当に工場内の監査をうしろからついて回るだけ。
 街中でも工員でも、女の子は中国人ぽいのが多かった。東南アジア的な顔もしているし、中国人的な顔も持っているし。それから、太っている人があまりいなかったという印象がある。
 あと、行程の指示書などを見ていてもそうだし、街中でもそうだが、アルファベットを使っているのね。タイやカンボジアラオスのように特有の文字がないのかしら。同じようにアルファベットを使うマレーシアのがどうだったかは憶えていないけど、ベトナム語はアルファベットに声調記号をつけて表記しているので、必ずしもアルファベットと読みが一緒になるとは限らないようではあるが。声調が6つあるみたい。タイ語は5つなので、もうひとつはどんなんだろうかね。
 そんなこんなで夕方になり、夜の会食へ。海外出張ってのはこれくらいしか楽しみがないね。
 ハノイもまた他の国同様、夕方5時を過ぎると渋滞がはじまる。しかしまあ、マナーが悪いというか、バンコクなんてかわいい方だ。まず、車線があってないようなもの。片側2車線でも気にせず路駐を始めるし。あと、クラクションの多用ね。で、あまりにも多用しすぎてて、もうクラクションの意味がない。鳴らされても気にしないんだな、誰も。それから信号。交差点で普通に直進している間を、普通の速度でバイクが信号無視で飛び込んでくる。これがまた芸術的なテクニックできれいにすり抜けていくんだわ。ここまでマナーが悪いのに、まったく事故を見かけないんだから大したもんだわ。
 車はフォードと韓国製が多かったように見えた。日本車はやっぱりトヨタが一番。タクシーはトヨタで、ヴィオスかバンのタイプの(ノアだっけ?)。まあ、バイクが圧倒的に多いんだけどね。
 さて、今日の夕飯はインド料理。こういうときの接待は和食かベトナム料理ってなもんだと思うけど、ベトナム料理は昨日食べたようなので、今日はインド料理。俺は好きだからいいけど、だめな人はいないんだろうか。

 ここのビールもまたタイガー。
 しかし、うまい。今まで食べたインド料理店でもトップクラスのうまさだった。注文時にあまり辛くしないでと言っていたようなので、全然辛くなかったんだが、ほかの日本人は汗を拭き拭き食べてた。いものクレープみたいなのが出てきて、それがうまかったな。カレーはやっぱりマトンがいいね。
 この時点で20時くらいで、これで終わりかな、と。昨夜の蔵ではずっとベトナムの夜遊び事情を訊いてた。カラオケとかはタイのように連れ出しは基本できないし、触ったりもできないって聞いてたので、まあおとなしく帰るだろうな、と。触ったらビンタされるんだってよ。いいねえ。でも、結局、カラオケだけでもいかがですか、なんて誘ってくれて、8人くらいでカラオケに行った。

 写真が暗いが、カラオケに行く手前にあった屋台。椅子が低い。
 カラオケはタニヤのように密集しておらず、ぽつんと小さい店があった。女の子は7人くらいしかいなくて、それでもタニヤレベルで見ても、普通が2人、あとはゲロマブって感じだった。いいね、ベトナム。昨夜の情報収集だと、ハノイの場合、夜の閉店が早いので女の子は女子大生とかOLがバイト感覚でやっているそうだ。ただ、ベトナムの場合大学生もしくは大卒と高卒ではマナーとかそういうのが雲泥の差らしく、日本人向けカラオケのお姉ちゃんが一番かわいくて会話も常識的でいいみたい。タイだとタイ人向けが一番かわいいという感じだけど、こちらは地元人向けのカラオケは酷いみたい。あと、日本人向けカラオケでも、あいさつが日本語でできれば、結構日本語うまいね、ってレベルみたい。基本は英語。
 最後の方で選んだわけだけど、狙ってた女の子が余ったのでラッキー。超かわいかったなあ。TRANGちゃんと言うんだが、どういうわけかベトナム語ではそう書いて、チャン、と読むみたい。チャンちゃんだね。確かに声調が違うが、白、もTRANGと書いてチャンと言うみたいだし。
 クワイニン(?)という中国との国境の県(?)の出身の女子大生で、20歳だそうだ。が、英語ができると言ったわりにはあまりできない。どうも書きはできるんだが喋りは苦手的な。で、店に置いてある指さし会話帳を持ってきた。これを使ってね、いつもの口説きを始めましたよ。かわいい、好きです、今日家まで送ります、結婚しましょう、とか。いちいち照れ笑いとかして超かわいいの。それで、最後の結婚しましょう、どうですか、ってやってたら、もじもじと恥ずかしそうに笑いながら会話帳を指さした。見たら、
結構です
 を指してた。撃沈。
 その後も懲りずに家族や兄弟の話を聞き出し。部屋に入ってから最初に1曲歌っただけで、メーカーさんにも全然歌ってないじゃん、って選曲の機械を渡されても、そうですね、って選ぶふりしてすぐに隣の人に、もう入れましたから、って回して、会話にトライし続けた。でも結局憶えたのはバー(3)、ジー(時)、トイ(私)、バン(あなた)くらいだ。
 あと、ビンタされようとちょいちょい触ってみたけど、怒られもしなかった。触るっていっても脚とか腕とか腰の辺りをつんつん程度だけど。
 23時には店が閉まるし、体を売るわけでもなく、なんというか、タイよりはまともな職業のようだね。聞いたところでは、ベトナム駐在とかで結婚する人はやっぱり職場で知り合ったりというのもあるけど、カラオケで、というのも多いみたいね。タイだとカラオケの姉ちゃんと結婚とかなると、大丈夫か? なんてなるけど、こちらはそうでもないみたいね。
 とりあえず電話番号をもらってホテルに帰った。チップあげようとしたけど、メーカーの人がやめてくれって言うからあげなかったが、今考えてみたら、別にそんなん言われる筋合いでもなかったな。