バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

乾季

 洪水は昨日の高潮を乗り切り、おそらくピークは超えたのではないだろうか。今日の夕方もまだ高いから、とにかく、今日を再度乗り切れば先が見えてくるのではないかと推測。
 あとは残っている水、すでに貯まってしまった水がどのように排出されるのか。
 ここはタイだと言ってしまえばそれまでだけど、やっぱり発表される情報がそれぞれ違うというのはどうかと思う。政府が地理の学者や水の学者、災害の専門家などを招集して、確率の高い情報を一元化して流せば混乱はもっと少なかったのではないかと思う。政府の対策本部がバンコクは100%洪水がないと言ったくせにこのざま。しかも、最初に自信満々に発言したおっさんは以降カメラの前に出てこない。
 情報がないからテレビ局や記者が独自に調べまわって、独自の見解をテレビで喋るから、もう情報がめちゃくちゃ。
 今回の水害は確かに水が例年よりも多かったが、決して自然災害というわけではないと俺は思う。アユタヤ以北で水が出始めた段階で適切な対応ができていれば、多少であれ、もう少しは被害を小さくできたはずじゃないかと思う。仮に自然災害だとしても、発生後に情報と対策をまとめられなかったリーダーは大丈夫なのかね。
 今後、どうなるだろうね。多くの企業が被害にあって、再建できないところも出てくるだろう。タイを出ていくところもあるだろう。そうなったときにタイはどうなるんだろうね。タイのニュース番組で、日本のニュースは日系企業の被害額などをクローズアップしているという話を出していた。タイ人を心配していないとかそんな内容だったみたいだけど、ポイントはそこじゃないだろ、と思う。
 とりあえず、乾季に入った。例年より早く雨季に入り、例年より早く乾季に入った。そんな感じか。水が劇的に増えることがなくなった分、安心だ。
 ちなみに、乾季に入ったかどうかは、滞在していると肌で感じられる。それくらい空気が違う。
 うちの場合は乾季センサーが自宅にあるので、それですぐにわかる。雨季に入ると寝室と居間のトイレのドアが閉まらなくなる。枠とドアの大きさがぴったりなので、木製のドアが湿気を吸って膨らむと閉まらなくなる。今年は下の子が生まれるときにエアコンを洗った際に業者がトイレに水をぶちまけおって、そのおかげでまだトイレのドアは閉まらないけど、寝室のドアは一昨日からすんなりと閉まるようになった。
 タイの乾季。すごくいい季節なんだな、これが。