バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

タイツアー その3

法事の最中

 朝の5時半にホテルを出発。
 メインイベントの会場であるアムのおばあちゃん宅へ。コラート市外から70kmというとんでもないド田舎。
 さてメインイベントであるために俺の中で最も不安な件。いったい何をやるのか。アム自身がわかってないので、事前に確認するも容量を得ない答え。よりいっそう不安になっていたわけで。
 結果的に言うと予想以上のことが起こったんだけどね。
 さて、シッコがしたくなっておばあちゃんちへ着く前に、鉄道の駅に寄ってトイレ。ちょうど列車が入ってくる。
 そしておばあちゃんのところ。
 もうでかいスピーカーが設置されタイの演歌っぽい曲がかかっている。さらにステージのようなのまで作られてて。
 意外とちゃんとしているじゃないか。
 そうこうしているうちに坊さんたちがやってきて儀式がはじまる。
 おや?
 あそこにあるのはアムの父の遺影。そういえばアムの父の法事(1周忌)も同時にやるとは言っていたが・・・・・・。
 しかし、コントみたいなことが延々続いていたね。まずアムのおじいちゃん。代表して差し出したお供え物に手を添えるんだけど、やり方がわからなくて坊さんに怒られてるしさ。それから俺とかアムとかも前に出て坊さんへの食事を捧げ持つんだけど、米びつを持ち上げるのよ。チラって隣のアムを見たら、アムだけデザートのココナッツミルクの小さい器を持ち上げてるし。それは絶対違うって。あと、最後の方で坊さんらにお布施を渡すんだけど、金が入っていない封筒を渡して金が入っている封筒は手元に残したままという失態をして大爆笑をアムの姉が。ムチャクチャだな。厳粛っていうのが微塵もなかったわ。
 んで、清めの水のようなのをバシバシみんなに坊さんがかけていくんだけど、ネネちゃんが捕まってしまいビシビシかけられたあと、その水をかけるのに使う竹の棒みたいなのでペコペコ頭を叩かれてた。「ええ〜、なんで〜?」みたいな顔をしてたな、ネネちゃん。そのあとうちの姉が抱っこしてた姉の次女1歳も捕まった。そちらは大泣き。
 さて、坊さんは帰りはじめ、予想以上の出来事が発覚。
 すでにタムピーは終了していた。それも昨日の朝に。
 本人不在でもいいので、と。
 アムにはかんかんに怒りましたよ、俺。予想以上のことをしでかしたな、マジ。


 姉の長女と牛で遊んだり、食事したりして。ここでもヤムウンセン。
 そんで、腕につけるお守りをもらいに行こうと、みんなで寺へ。
 さっきのネネちゃんに水をかけた坊さんで、腕につけるのとは別に粘土で作ったお守りもくれた。これはラッキー。
 しかしネネちゃんには不幸だったようで、また水をかけられた。ええ〜? って顔をしているところにさらにびしゃっと大量に水をかけられ、びっくりと同時にネネは完全に怒りに打ち震えていたね。そのあと当然大泣き。
 寺はアムが通っていた小学校を併設。
 講堂で少し休む。
 ネネと姉の次女を歩かせてみんなで笑う。


 とりあえずまたばあちゃんの家へ戻る。
 ばあちゃんもじいちゃんも真っ黒で、ネネちゃんは抱っこされることを完全に拒否。初めてだよ、人を見て泣くのなんてさ。
 最近は自我が出てきたのか、知らない人が抱っこしようとするとちょっと嫌がる。両親が来たときも微妙に拒否のオーラを出していたし。
 両親はネネちゃんを気遣って抱っこをあまりしないようにしてたけど、アムのばあちゃんとじいちゃんにそんな気持ちは一切なく。いや、タイ人全般的に気にしないんだけど、このふたりは群を抜いているからね。うちの両親や姉夫婦らは全然タイ語ができないっていうのに、いろいろと話しかけてるしさ。
 とにかくじいちゃんばあちゃんらはネネちゃんを抱っこしたいらしく。ネネちゃん、ばあちゃんを嫌がってクルッと反対を向くもそこにはじいちゃん。ついに泣き出すも放してくれるふたりではなく。最後泣くの止めてたね。


 昼過ぎには退散し、MKでタイスキを食べてヤーモーの像を見に行く。
 ヤーモーはタースナラリーという名前の女性で、まあ簡単に言うとタイ版のジャンヌ・ダルクね。
 ヤーモーのあとにはすぐ横の池で魚に餌をあげるのに興じる。
 象でも魚でも猿でもなんでも、餌をあげられるのであれば小銭が尽きるまであげてしまう俺。それを姉と母は笑っていたが、のちのち撮影したDVDを確認すると母も姉もかなり興じており、それは母方の血かと思われ。ちなみに母方の血のひとつに人の名前を呼び間違えるというのがある。祖母が顕著。自分の娘息子(つまり母の兄弟ね)らを呼び間違える。いや、呼び間違えるというか、兄弟の名前をいちいち全部呼ぶ。必ず呼びたい人の名前が最後に来る。俺も普段はないが、今回姉のところの娘らとネネちゃんを何度も呼び間違えたわ。
 閑話休題
 さて姉の長女にもその血が流れているらしく、散々餌を買い足す。終いには餌売りのおっさんが背後にぴったりとついて離れなくなってた


 夜はホテルのレストランで食事。
 アムの俺と同い年の叔父も一緒に。聞いていたらトヨタのセールスを辞めて今はいすゞのセールスをやっているらしい。トヨタは10台売って2000バーツしか入らないが、いすゞは1台で2000バーツ入るんだってさ。
 姉はまたヤムウンセンを注文してた。


 明日、バンコクへ。途中アユタヤへ寄る予定。