コラート 2日目
汗だくで起きて、シャワーを浴びて朝食に。
朝食ブッフェの品数が激しく少ない。でも、注文して作ってもらうオムレツは今までで一番おいしかった。ふわふわに作れていた。
早速出発。
コラート市内ではそれほど水かけはしていないけど、ピックアップに乗り込んで水かけ合戦に向かう連中は多い。
田舎の道に入ったら水かけやっている連中がぐっと増える。まあ、こっちは乗用車なので7割りくらいの連中しかかけてこない。ピックアップやバイクは悲惨だ。
おもしろいもので、いくつも通過する村々で水かけに積極的なところとそうでないところとに別れる。たちが悪いところはみんなたちが悪いし。
おばあちゃん宅に到着。
ネネは早速やぎを探すが、いない。も、もう食べた? 誰かが持っていったらしい。
早々にアムの村の集まり兼小学校の同窓会に。
会場のステージ前ではどうやらえらい人がスピーチ中。
校長先生か役所のえらい人。よくわからんわ。
なぜなら。
誰も聞いてないから、誰が話しているのか誰もわからない。
この写真はほぼ最前列ね。完全に背中向けている人もいるし、少なくとも、前を向いている人がまったくいないってどういうことよ。
会場の奥の方にはアムの同窓が陣取っている。
ビールがアーチャーしかない。アーチャーを出す店をバンコクで見たことないね。
だめだわ、こういう輪には入りづらいわ。
しかも酔っぱらった小学校の現役先生が話しかけてきて、わけわからんこと言うし。こういうときにアムとかが助け船を出すべきだと思うんだよね。不愉快度が100%に限りなく近いところまで来てたから怒鳴ってやりたいんだけど、場所が場所だし、アムの同窓生との関係もわからんからね。とりあえず、すぐに帰った。
おばあちゃんちに戻って、ネネはカノムジーンを食べる。そうめんのようなものにトムヤムスープのようなものだったりカレーのようなものだったりをかけて食べるんだが、相変わらずの麺好き辛いもの好きのネネはもりもり食べているし。
早く食べ終わってもらって水かけに連れて行きたかったんだが、食べ終わるとおかわりするのでひとりで遊んだ。バイクに乗って。猛スピードでコーナーを攻めたり。楽しかった。
しかし、暑い。むちゃくちゃ暑い。バイクに乗れば風に当たって涼しいけど、肌自体は焼けるように熱い。足の甲とかバイクで走っててもライターで炙られているように熱いんだわ。
戻って、車からものを取ろうと思って、裸足で道路に出たら、速攻で火傷した。フライパンの上を歩くようなもんだもんね。
ネネが食べ終わって、バイクに乗せて走った。途中子どもたちに水をかけられた。
ネネに帽子をかぶせてたんだが、農家のおばちゃんがかぶるようなつばが大きくて頬を覆い隠せるような布がついた帽子で、近所のおばちゃんらがバイクで通ると大爆笑に。ネネも微妙な顔に。なので、すぐに帰った。
アムの友だちの家にバイクで行った。
水をかけられて超絶不機嫌になるアム。帰りたがったのはこいつなのに。要はキメキメで行こうとしてたのに濡れたから怒っているんだが、アムの友だちは上の写真でもわかるようにそこまでおしゃれしてないんだけどねえ。
友だちの家からまた別の友だちの家に移動する。
途中何軒か水かけで待ちかまえている家々があるわけだけど、多くがどでかいスピーカーを構えていて、ルークトゥンかモーラムなどの演歌系かディスコ的なズンドコいっている音楽をかけている。で、みんな踊っているのね。これはここに限らずバンコクでもそうだから、タイ人の血なんだろうなあ。
飲んでいたら寺の行列が通った。先頭にでかい仏像と坊さんが乗ったピックアップ。そのあとに徒歩で踊り狂う住民らが続き、家々を練り歩く。最後尾にはおそらく村で一番でかいスピーカーを装着したトラックが続き、演歌を流す。この行列は田舎でしか見られないだろうなあ。
夕方になっておばあちゃんちに帰るバイクのうしろで、アムが、金が足りなくなったから2000バーツ貸して、だって。田舎に帰りたいと言ったのはアムなんだし、その辺ちゃんと考えてなかったのかよ。
「いや、最初からお金ないのわかってたんだけど……」
昨日あんだけ弟を罵ったのに、同類じゃねえか。血か?
暗くなる前にコラート市内へ戻る。
ネネの咳が激しいみたいだから、薬屋を探しに旧市街に入ってみた。
ものすごい、水かけ中。もう合戦じゃなくて戦争だ。
さすが市内はかわいい子も多い。
結構かわいい系の集まりがあって見てたら、一番かわいい子が運転席側に走ってきて窓を叩いている。
「開けるな! 絶対に開けるな!」
とうしろでアムが怒鳴っているが、開けないわけにはいくまい。たとえ車の中を水浸しにされても開けるしかあるまい。
窓を開けた。会社のネーンちゃん系の色白の女の子。スンゲェかわいい。ソンクラーン恒例の粉を顔に塗ってくれた。サワッディー・ピーマイとか言いながら、花のような果物のような甘い香りをさせながら近づいてくる。
「あ、サ、サワッディー、ピーマイ、カ〜ップ……」
恥じらいながら言ってみたりして。
そのあとの車の中は本当の戦争だったよ。
オレ、ワルクナイ……。
薬屋はやっぱりやっていなかった。
夜はヌアヤーンガウリーに。バンコクでいうところのムーガタ。ソイ・チャーングプアック6のナムポン。元ムエタイチャンピオンが経営する有名店。
が、ここも大戦争中。どうしようかと思ったら、裏の第2店舗は安心して食べられるそうでそちらへ。
やっぱりここはうまいわ。
ホテルに戻る。
ここのホテルはUBCを入れていないので、なんかチャンネルが変。チャンネルVもタイランドじゃなくてチャイナだし。
見てたら、シンディという女の子の特集。王心凌のCyndiではなく、Cindyと書く、去年デビューしたばかりの袁詠琳という女の子。ジェイ・チョウこと周杰倫のレーベルかなんかからデビューしたみたい。
数年前にタイ航空の中で見たシンガポール出身の元スッチーかと思ってみてたけど、去年の後半にデビューしているから違うみたいね。
結構いいよ。『很旅行的愛情』とか『你不愛我了』なんかいいね。手足長い!
あと、今年デビューしたばかりの浪花兄弟ってのも同じくジェイ・チョウのプロデュースで出ているみたい。『你是我的 OK绷』とか日本で撮っているね。日本の曲のカバーらしいね。なんとかってバンドの『桜』って書いてあったかな。浪花兄弟の英語名がドリフターズなんだが、笑いもできるということなのか?