ビエンチャン・ウドンの旅 5日目

　実は金曜日の段階で27日にはバンコクに帰るって言ってたのが遅れるってわかってたんだよね。まだアムに言ってない……。
　というのはハマさんのビザ申請が列車が遅れたせいで間に合わなかったんだね。それで、ハマさんは朝起きて出かけていった。
　俺は今日は遅く起きて。
　昼前くらいに起きだして、またサンドイッチ屋に。今回はオムレツのハーフサイズと昨日のレバーペーストとラオス式豚ソーセージのサンドイッチに。

　オムレツも炭火の上にフライパンを乗せて焼くのでなんかいい感じ。
　そしてレバーペーストの。

　って、昨日と全然違くねえか?　昨日は娘さんが作ってくれたんだが、今回はおばあちゃん。おばあちゃんはコーヒーはいいんだが、サンドイッチはだめなようだ。といっても、やっぱりパンがいいので十分うまいんだけどね。
　写真を撮っていたらハマさんがちょうど通りかかった。
　一緒に食べて、ちょっと俺が行きたいところにつきあってもらった。
　COPEというところ。
　ラオスにはベトナム戦争時の不発弾が多く眠っている。ビエンチャン周辺はそう多くはないようだが、ホーチミントレイルと呼ばれたベトコンの補給路辺りは今でもものすごい数の爆弾が眠り、完全に撤去されるにはあと何十年だったかかかるとか。毎年多くの住民が被害に遭い、命を落とす者や手足を失う者がいる。
　このCOPEはイギリスのNGOかなんかが設立し、義足や義手、車椅子の製作、リハビリの指導に当たっていて、今後はラオス人自身に運営を任せたいという。ビジターセンター内にはクラスター爆弾やパイナップル爆弾の説明、被害にあった少年の物語や義足の体験、子どもたちの絵などが飾られ、視聴覚室ではドキュメンタリーも見られる。間が悪く白人の団体とかち合ってしまって英語のしか見られなかったが、日本語字幕のビデオもあるみたい。


　場所はタラートサオのショッピングモールをまっすぐ、バスターミナルを過ぎてまだまだ行くと左手にラオス公共保健省があり、その敷地内、門から右の方向にある。
　ラオスに来たらぜひ立ち寄ってほしい場所だ。
　そのあと、凱旋門に登った。この凱旋門は新空港建設のためのセメントを使って作っちゃったそうな。フランスの凱旋門なんかよりは小さいだろうが、ビエンチャン市内ではなかなか高い建物。

　写真正面の方向にメコン川がある。
　夕方また休んで、夜は噴水広場横のコープジャイダーという店に。今日こそステーキを食べるさ。
　ここにはビアラオの生もある。チアビアがいたが、残念ながらカールスバーグの。瓶だったのでとりあえず1本だけ頼んであげる。19歳の大学生だそうだ。かわいかった。フォンちゃんっていったかな?

　肉はレアとかミディアムとかじゃなくて、何十%の焼き加減?　って。100%ががっちがちらしいので、確か30%にしたんだっけかな。ラオス肉、おいしかった。これで48,000キップだから200バーツ弱くらいか。安い。ちなみに生はリットルあたり20,000キップだった。安い。
　試しにラオスのソムタムを頼んでみた。辛さが1から5とダイナマイトがあるけど、と言われ。訊いたらラオス人は普通は5だね、というので、まあ今回は3で、と弱腰で。が。これがスンゲェ辛い。アホか。これでダイナマイトってどんなんだよ。ヒーヒー言っちゃったわ。普通に喋れなくなって、一節一節毎にシーって舌に風を当てるように息を吸わないといられない。フルフェイスのマスクをかぶったダイバーの水中レポートみたいに。隣の白人お姉ちゃんが興味深げに見てたので、ハマさんが、食べてみろ、ってやったらホントに食べた。でも、まあまあね、だって。友だちが、この子は辛いの好きだから、って。限度があるだろ。
　最後の夜なので、ハマさんのリベンジでまたドSの店に。したらいてさ。最初はムスッとしてたけど、酔っ払ったのかなんかハマさんにだけは笑いかけてた。
　気分よく会計し、ドンチャンパレスというホテルのディスコに。DJのみで、タイのようにライブステージはなかったが雰囲気はタイのど田舎のディスコそのもの。ステージがないというのにDJはわざわざシリーフルーズというタイの人気バンド（解散したが）の誰かがカバーした曲を流し。目の前に変な男の子たちがいてゴリラみたいな女の子を囲ってた。女の子も嬉しそうだったが、ハマさんに狙いを定めていたらしく、俺にときどき笑顔を向けるし、Iさんには、浜さんを指名していたらしい。怖ェェ。
　ハマさんがどこかの席で声をかけた女の子がふたり来て一緒に飲み始めた。ひとりは愛想が悪いが中国人ぽい感じでかわいい。ノリがいい方はチワワとブルドックを合わせたような顔してた。
　ビールがなくなったので帰った。彼女らもちょうど帰ると降りてきた。車持ってた。すごいな。グループセックスOKと誘ってきてたらしいが、誰が行くか、そんなもん。