バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

思い出の場所はもうないぞ

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パタヤのウォーキングストリートにあったフレンチが。

 パタヤのウォーキングストリートにあったレストランが潰れていた。フレンチだったかな。いや、イタリアンだったかも。

 ここは、何年か前に俳優の哀川翔さん率いるラリーチームがアジア・クロスカントリーラリーに参戦した際に取材をし、そのあとに飯を友人と食べに来た。哀川翔さんと、タレントのヒロミさんが来ていて、午前中の車検と、夕方のスタート時にいろいろと話を聞いた。チーム関係者に知り合いがいたので。

 このラリーはパリダカールに並ぶくらい過酷と言われている。何度も哀川さんとヒロミさんも参加している。スタートはいつもパタヤのウォーキングストリートからで、毎年ゴールが違う。この年はプノンペンで、その前がラオス国内だった。ラオスのときはヒロミさんはその日にゴールできず、民家に泊まってきたという。その話を聞いたりしてきた。

 スタートしたあとに、先の画像の店で食事して、その日はおとなしくホテルに帰った。実は前日に激しく飲んでいたので、さすがにその日はきつくって。

 昨日も書いたが、とにかくパタヤは外国人相手に商売をしてきた街だから、今はかなり厳しい状態だ。コンビニやファストフードはほとんど潰れているし、土産もの店も飲食店も大半が閉店している。その中で本当に厳しいところは貸し出しや権利譲渡の看板を掲げている。ある意味チャンスかもしれないし、しかし客が来ない以上、今譲り受けたところでどうにもできないし。

 要するに、タイ国内は国内経済が回り、観光もタイ人で動き出しているというけど、それはあくまでも一番ひどかったゼロからの話で、ひどい状況には変わりない。ゴーゴーバーもたぶん片手で余るくらいしか営業していなかった。

 だから、タイ好きは早くタイに来たくてウズウズしているだろうけれど、実際に戻ってきたところで、かつてのタイはないと思った方がいい。これまで持っていたタイのいい思い出をトレースしてみようと来たところで、同じタイはない。

 逆に言えば、あるいは前向きにいえば、以前とはまったく違った場所として楽しめると思う。というか、そう思ってきた方がいい。そうじゃないと、ガッカリが大きいかもしれない。在住のオレがパタヤに来ただけでそう思うのだから、日本から来たら、なおのことそう感じるはずだ。

 思いっきりディープで、タイ人しか行かないようなところばかり行ってた人ならあまり関係ない話だけど。外国人向けはとにかく姿が大きく変わったので、そのあたりは要注意だ。