バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

突入、解散、そして放火

バンコクが燃える!

 もうどうなるかわからないということで、今後の話をしに会社へ。

 煙上がっているねえ。朝からがんばるなあ。
 で、高速の外とか、普段いる警官が全然いない。まあ車自体もかなり少なかったけど。
 ラジオをつけた。交通情報の局。催涙弾をヘリから撃っているとか言ってる。へえ、って。
 アソーク周辺は渋滞。ペッブリーアソークから西へは行けないようになっているからね。
 事務所についてニュースを確認。
 強制排除開始。
 その煙だったか。
 窓の外を見る。

 むちゃくちゃ煙が上がってる。
 突入したルンピニ公園やボンガイ交差点周辺でもないしなあ。
 ラマ4の銀行が燃えているみたいだった。
 これはヤバイとすぐに帰った。俺は自宅でメールとかチェックしてたからね。特にやることもなくてすぐに帰ることができたけど、ほかの子たちはまだ溜まってたのがあって帰れないみたい。なんか俺ひとりで逃げているみたい
 俺が出たのは10時過ぎで、ほかの人が出たのは12時ちょい前くらいみたい。聞いた話ではその直後にスクムビットアソーク交差点でタイヤを燃やし始めてたらしい。危ない危ない。ぎりで脱出成功だったわ。
 家でテレビ。午後3時にお客さんのところに行くから休憩程度に。
 13時半。赤服の幹部が集会のステージに現れ、これ以上の犠牲を出すことはできない、と演説。今回の2ヶ月におよぶ座り込みは終わった。
 演説中から、泣く人、罵倒する人で騒然。近くで爆発が数回あり、幹部の演説もすべて終わらないうちに逃げなければならなくなった。衝撃的な終焉というか。
 まあ、最も衝撃だったのは、その放送を見ながらアムが泣いていたことだ。泣くかね。毎日常に赤服のラジオを聞いてたけど、泣くかね。
 その後幹部らは即、すぐそばの警察本部へ出頭した。
 先日から暴徒化している連中の制御はできないと幹部は発表していた。今朝の突入時点で幹部のひとりは逃走するし、結局、タークシンもなんかコメント出したみたいだけど、印象はみんな結局逃げたな、と。
 で、頭がかなり弱い人はすでに暴徒化しているし、集会参加しちゃうようなちょっと弱い人も興奮状態で暴徒化。煽るだけ煽ったけど、結局統制が取れるほど幹部に力量とカリスマ性がなかった。元々先のことが考えられないタイ人。興奮状態では見境がなくなってしまう。もう手がつけられない状態になってしまったようだ。
 今、バンコク各地が焼かれている
 政府も外出禁止令を出した。
 どうなちゃうんだか。
 幹部の演説のときは、これ以上犠牲者を出さないために今回は解散しよう、なんて、まあ少しは偉いじゃないか、これで明後日くらいからいつも通りかな、なんて思ってみてたけど、ただのきれい事だったな。出頭したのも手が付けられなくなった仲間から殺されないためではないのか。そして現時点で、今までで一番酷い状態になったのではないかとさえ思える。
 ぶっちゃければ、事態が悪化しているときは、もう終わってほしいと思う。けど、終わるときはいつも、もうちょっと続けてくれればもっと会社休めるのに、って思う。解散の演説で、ああ終わりか、とふたつのそういう感情があった。撃たれそうになったことや家を出たことや、ホテルでの仮住まい。いろんなことが思い浮かんだ。ハマさんの思い出だけど*1
 でも、こんだけ事態がやばくなっていると、ちと怖いわ。うちのエリアはただでさえ治安が悪いのに。100バーツ盗るために頭を撃っていくような輩がいるエリアだもん。ホント怖いわ。
 シーナカリンは16時前から今まで見たことがないくらいの大渋滞。携帯の電波もなくなっているし。
 明日もおとなしく寝ていよう。

*1:ちなみにハマさんは今日からM君邸に避難。無事移動も完了