バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

MADムービー

 アニメとか映画とかを勝手に編集したり、使用して主に残酷な作品に仕上げたものをMADムービーという。本当の定義は知らないけど、大体、そんな感じ。ユーチューブにはいろんなMADものがある。
 最近、アムの姉がやってくるとネネに携帯電話でアニメを見せている。それはネネから聞いていた。
 で、そのアニメを見たら、ドラえもんのMADだった。スネオが自殺するやつとかドラえもんが人を殺すやつ。
 そんなものを5歳の子どもに見せるってどうなの? 疑問に思わないところがおかしい。
 死体の写真とかMADとか、判別のつく大人が見る分には問題ない。もちろん判別のつかない大人が見るのはだめだ。ばかは想像力がないから、そういうのを見せられて、そういうやり方があるのか、と改めて知ることとなり模倣する。センセーショナルな事件が起こったあとに模倣犯が増えるのはそれだろ。
 特に死体の写真を見るのはむしろいいことだと俺は思う。人が死ぬときってなに? そういうことを知ることで、生き方とか交通安全とか思いやりとか、そういうのを考えるんじゃないかな。レスキューで多くの死体を見てきたけど、人生って突然終わる可能性がみんなにあるんだと思った。自分の意志に関わらずね。臭いものに蓋じゃないけど、死体写真に過剰反応する奴って偽善者か現実逃避している卑怯者じゃないかって思うくらい。そういう人を否定はしないけどさあ。
 子どもはその人生経験からまだ判別のつく子っていうのは多くない。実際にはこういうのは人間の本能の中にあると思う。なかったら、幼稚園とか保育園で殺し合いがあると思うよ。だからこそ、MADなんか見せたりするのはいけない。判別がつかないから、殺っちゃっていいわけ? ってなっちゃうんじゃないかな。
 俺から姉に直接言うのもあれだからと、アムに言ったら、アムはアムでネネに、もう携帯でアニメを見るな、だって。
 そうでなくて。MADについて説明したら、姉は、知らなかった、だとさ。ぷちんと切れた。知らなかったから許されるわけではない。見せる以上、なにを見せているのか把握していないと。無責任なことをするならばもう来る必要もない。
 なんで、俺がいい年した嫁の親族を怒鳴らなければならんのかね。アムの親族はアムの母を含めて最低一回は俺に説教されている。母親がこうだから子がこうなるんだ。腹立つわ。