バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

ベトナムのこれって便利だと思う

 ベトナムで大きなペットボトルを1本だけ買うと、袋ではなく、これをつけてくれる。

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ホアンキエム湖のほとりで。

 ちょっとピンぼけしているけれども、ペットボトルの口に持ち歩き用の取っ手というか、そんなのをつけてくれる。これ、すごくいいよな。タイなんか今年の頭からレジ袋がなくなったので、ムチャクチャ不便になった。こういうのつけてくれたらいいのに。

 まあ、タイでこれをつけるようになったら本末転倒なんだけれども。というのは、レジ袋がなくなったのは、海洋生物がプラスチックを飲み込んで餓死するケースが近年増えているから。ウミガメとかクジラとかイルカとかジュゴンとか。それがレジ袋を始め、海に流れ込んだものを飲んでしまい、胃に溜まって栄養が行き渡らず、死んでしまう。

 保健所の犬でさえ殺処分をしないタイなので、自然の動物が人間のエゴで亡くなるのは許せないのでしょう。だから、去年くらいからビッグCとかの大手が特定の曜日にレジ袋を使わないようにし始めた。そして、今年の頭から小売業者協会がレジ袋をやめたわけ。要するに、政府主導ではなくて民間が主導で始めたことだ。タイ人もそれに大賛成で。

 でも、オレみたいなひねくれ者は、単にスーパーがレジ袋の予算をケチっただけなのではと思う。だって、売られている普通の製品はプラスチックの袋などに詰められているわけだし、そもそも、普通はみんなゴミを海に捨てないわけ。タイは日本のように分別とかない。というのは、委託された収集業者の従業員たちが低賃金を補うため、金目のものを自分たちで仕分けしているのよ。

 つまり、一般タイ人にしたらゴミ捨ても喜捨のひとつであり、収集業者にとっても収入源になる。で、最終的にゴミをどこかに捨てるのは収集業者や国なわけで。だから、レジ袋がなくなったからって、海にゴミが行かないということに繋がらない。分別とか、ほかにもっとやることはあるのに。

 実際、レジ袋がなくなったことでスーパーなどの売り上げは落ちているとか。そりゃあそうでしょう。これまでいくらでもレジ袋をくれたんだから、いくらでも買いものできたけど、限られた袋では限られた数しか買いものができない。

 それに、これまでこういったレジ袋がゴミ袋として活用されてきた。それがなくなったので、みんなゴミ袋を買ってゴミを捨てている。結局、プラスチック袋はそれほど減っていないと思うの。

 まあ、それはあと何年も様子を見て結論づけることだから、ここで早急に答えを求める必要はないけどさ。でも、このベトナムのペットボトルの取っ手はいいなと思う。

 ちなみに、この画像を撮ったのは3月20日だ。これはオレのフライトどころか、LCCが全部飛ばなくなった日で、「え? オレ帰れないじゃん」ってなった日のものだ。朝起きてフライトはなくなっているわ、急いでベトジェットの事務所で話を聞いてもどうしようもないわ、タイは鎖国寸前だわ、フライトがレガシーでも数日ないとか言われるわで、テンパってしまい、まずは飲みものをと間違って大きなペットボトルを買ってしまい。そのときの画像だ。

 まあ、慌てているときの画像ではなく、とりあえず夜のタイ航空を押さえ、もしかしたらタイには帰れるかも、でもホテルは引き払う必要があるので、友人宅にとりあえず行って、というときに歩きながら撮った。少しだけ落ち着いてきたときで。

 ライター的には結構ネタになったかもしれないけど、かなり不安があった。なにせタイが入国できなくなるって決まって、この日に帰らなかったらしばらく子どもに会えないというときだったからね。ちょっとトラウマに。昨日、このときのシチュエーションに似た夢見ちゃったもん。もうこんな目に遭いたくない。LCCはやっぱりクソだよ。LCCよりやすいとはいえ、ベトナム航空の方がまだいいかもって思ったわ。