バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

象って言えば

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アユタヤの象公園。

 先日アユタヤに行った際に象を見に行って。

 その前に誰かと話していて象の話になった。ここ数年のタイしか知らない人はわからないだろうけど、15年くらい前まではバンコクにも普通に象がいたんだよな。すっかり忘れてたけど、街中を象が歩いていて、タイ人なんかは誰も見向きもしない。

 もちろん野良犬のように自由に歩いているわけではないんだけどね。どっかの他県で象を飼っている家が、自力で飼いきれないのでバンコクに連れてきて、見世物として歓楽街とかを練り歩いてエサを飼ってもらう。昼間はバンコクの外れの空き地にいて、夜になるとゴーゴーバーの辺りとか、ディスコがある辺りとかに来て。

 あの頃はホント普通に象を見たよなあ。タクシーとかバスに乗っていて、なんか今日は街が暗いなと思ったら、象が窓の横に立っていたとかね。

 ゴーゴーとか出てきたら入り口に象が立っていて仰天ってのもあったな。騒々しいからたまに象のテンションがアゲアゲになっていて、鼻をブンブンするもんだから、オレなんかは何回も股間にヒットして、ゴーゴーの前で悶絶ってあったもの。

 象は頭のいい動物ではあるけれど、機嫌が悪くなると動物らしく凶暴化する。オレは見たことないけど、友人なんかはラチャダーの屋台で飯食ってたら象使いと象が来てエサを買ってくれって。友人は断って飯食ってたら、隣の屋台で突如凶暴化して、隣の屋台の台車をぼっこぼこにしてたみたい。

 象の肌って真っ黒だし、タイはバンコクでも夜は暗い。街灯がオレンジだったり、なかったり。それで車との事故も多かったようだ。暴れるから危ないし、いろいろな事情があって、10何年か前にバンコクに象が入ってくることが禁止されて、なくなってしまった。

 象なんか1ヶ月に何万バーツもエサ代がかかるし、その後の象の行方はどうなったのか。タイってそういうことを報道しないから、結局のところがわからない。スリンとかは象の県で毎年象祭があるから、そういうところで飼われているのかもしれないし、アユタヤだけでなく、パタヤなどにもエレファントショーの施設がある。また、チェンマイも象センターが県内に何ヶ所かあったり、野生の象もいたり。そういうところにいるのかな。

 とにかく、バンコクはホント、この15年20年で全然変わってしまった。今のタイもいいけれど、かつてのそういうむちゃくちゃなところとかおもしろかったのにな。まあ、オレが車運転していて近くに象がいたら嫌だけどね。