バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

著作権って考えが甘い時点でタイもまだまだ先進国ではないなと

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セントラルバンナーの乗りもの。

 ムチャクチャだな、こんなん。ここまで来ると、もう本家も怒らないのではないかってくらい、本物とはかけ離れているが。

 これはセントラル・バンナーにある子ども向けのカートで、日本みたいに走行エリアが限られていなくて、昔の遊園地みたいに、走れる限りどこでも行っていい。周辺は映画館と飲食店ばかりで、そこそこに客がいるのだが、結構なスピードで子どもたちが乗り回す。カートってよりもほぼバイクだな。

 それで、そのキャラクターがこうなっているわけで。このあたりの認識とか、あと観光地の外国人価格とか設定しているのとかを見ると、タイも結局外国人にたかるクソみたいな連中だって思う。先進国っぽくなっているけれども、昔で言うところの発展途上国を抜けていないんだなって感じかな。

 まあ、それがタイのハイパー富裕層と特権階級たちが意図的にやっている結果なんだろうなって思う。タイの教育は下の者が這い上がらないようなものになっているというか。2014年のバンコク・シャットダウンのときにそれを痛感した。

 そもそもバンコクをシャットダウンすることがおかしい。これは反タクシン派がやったことでしょう。スワナプームを占拠したのと同じ側なわけだ。何年経っても同じことをさせている辺りにヤバさがあるというか。で、だ。取材してみると、タイの大学を出た高学歴組もシャットダウン側にいたりするのだが、多くが当時のタクシン派が首相にいるべきではないと考えていた。それはまあいいとしても、じゃあ対抗として誰を推すのか訊くと、それに答えられた人は誰もいなかった。推す人はいないけれども、なんとなくよくないと思うからデモに参加する、みたいな。

 一方、外国の大学を出ている人は誰ひとりこのデモに参加していなかった。まあ、タクシン側を擁護しているというわけでもなかったけれども。そのシャットダウンがまったく意味がないというか、危険であることを理解していた。この違いだ。

 タイもだいぶ先進的になってきたし、一般の人たちの考え方も大人になってきた。十何年前は本当にひどいこともあった。それがだいぶ変わってきた。でも、結局DVDの海賊版みたいなのはいまだにあるし、著作権なんてものを知らない人も多い。だいたい、海外のものなら盗んでも問題ないと思っている人も少なくないし、警察も取り締まりを形だけするけれども、ここまで形だけなんだと驚くくらい、形だけなんだよな。

 あんな乗りものが普通に乗れて、オレがこうやって堂々と写真を撮っていてもなにも言わないところを見ると、ホントなにも考えていないんだろうなって思うわけで。