バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

帰宅時間と思い出したこととレスラー、ネネと

 今日は職場から自宅まで8分。
 駐車場から通りに出るときにタイミングよく切れてて、さらに信号もすぐ青になった。
 悪いの場合だと、まず駐車場を出るのに15分、信号まで40分、信号を越えるのに20分、さらにそのあと自宅まで25分とか。最悪のケースはもっと。
 今までで一番の記録は自宅まで2時間半だったかな。
 タイの渋滞は、車が多いからだってタイ人は言うけど、絶対に違うと思う。運転マナーの悪さと信号だ。信号が手動だっていうのが問題。全体的なことを見ていないで、その交差点のところしか見ていない。逆に言うとうまいんだろうな、信号をいじっている警官が。あんなん、交通麻痺を起こさない方が奇跡だと思う。あと、対面を青にしないでひとつずつ青にするのもどうかと思うね。
 最高記録の2時間半は大雨の大洪水だった日だ。俺はなんも知らなかったけど、以前から洪水になるって言われててドンピシャで当たったらしいね。
 タイは平地ばかりだから、雨期の大洪水は仕方がない。あのときは北部での大雨・洪水が河を下ってきてチャオプラヤの水位が上がって水の逃げ場がなくなるっていうことで、当時アユタヤ辺りはもっとひどいことになってて、会社の女の子も実家が水没して助けに帰ったとかあったもの。
 今月末から10月にかけて、同様の条件と、南部の方でサイクロンが発生しタイ湾の水位が上昇し、要は高潮になって、バンコク都南側は大変なことになるらしい。
 この前引っ越し希望のエリアがやばいという、まさにあの話だ。
 会社の人は、あの話を言い出したチュラロンコーン大学の教授は2年以内にタイが津波に襲われると予想していて誰も信じていなかったところ2005年12月にプーケットが大変なことになって大当たりみたいな人らしい、と真顔で言う。
 会社の席の隣の女の子はまさにそのど真ん中に住んでいる子で、どうだろうか、と訊いたら、マイペンライ、だって。
 その、マイペンライ、が、洪水がこないというマイペンライか来てもマイペンライという意味かは、もう聞く気にもならなかったが。


 客先のミーティングルームが駐車場から最も遠い場所で、しかもエアコンも全然つけていないようなところで、暑くて暑くて。帰りの車の中でキンキンに冷えたビール飲みたいなぁと考えていた。
 で、そういえばもう2週間くらい飲んでないかなぁ、と。
 あんまり飲まないんだよね、最近。前は毎日飲んでたけど。それは家であっても外であったとしても。
 元々そんなに好きではなかったので、たばこもすっかり止めた。最後に吸ったのはアムの誕生日で弟が買ってきて1本無理やり渡されたが、ウェ〜ってなったきり。それ以前もだいぶ吸っていないから、体質がもう受けつけなくなったのかな。
 でもアルコール系はもう大好きで。最近同姓の結婚が認められるようになってきたけど、アルコールと結婚できるなら即結婚するよってくらい好きなのね。それでも最近はあまり飲まない。そんなに欲しないし。
 いつからだったかなぁ、飲まなくなったの、って考えてたら思い出した。
 アムと付き合いだして半年経ったか経たないかというくらいだ。
 当時ペッブリーのアパートにいて、ひとりでべろべろに酔っぱらうくらい飲んでた。いや、べろべろだったんだけど。そんなところに唐突にアムが現れて、何かが気に障ったんだろうね。怒り狂って追い出したんだわ。自分でもなんで怒ってるんだかわからなくって。で、もう記憶が完全に飛んでいるんだけど、気がついたら朝で。
 あれ、俺何してるんだ、って起き上がったらアムが横で寝てた。なんやかんやで一緒に暮らしはじめるまで部屋に泊まるってことはなかったんだけどね。だから、え、なんでアムがいるんだ? って。
 そんで、いろいろと思い出したら、そういえば追い出そうとしたなぁ、って。
 そこで、もう自分がわからなくなるまで飲むのはやめようって決めた。
 それからだ。
 それから記憶が飛ぶほど飲んだってことは、憶えている限りない。上海の新天地でしこたま飲んで、俺の感覚で目ん玉飛び出るくらい払わされたときは前後不覚になりたいと思ったけど。
 そっからかなぁ、ちゃんとしたのは。付き合うことに関してとか結婚するとかに関してまじめに考えたのは。そのあとに行ったサメット島も楽しい思い出だ。あのときはしあわせだった。


 さて、そんなこんなで結婚して生まれたのがネネ嬢であるが、もうギャングっぷりは天下一品だ。よその子もこんなんなのか?
 ちょっと前まで何かしてほしかったりすると、寝っ転がっている俺の手を引っ張ってこっちこっちって。
 かぁわいい〜。
 でも先週あたりから何かしてほしいと手を引っ張らずに、頭のところに回り込んで髪を引っ張る。
 昔テレビで見た女子プロレスのレスラーが「おらおらおら〜」って言いながら倒れてる相手の髪を引っ張って起こしロープに投げる、みたいなのを思い出す。父方の祖母が女子プロが好きなのかなんなのか、よく見てて、その横で、なんなんだこの女たちは、って思っていたんだ。
 今まさにその状態。
 髪引っ張ってさ、立ち上がると俺とネネの身長差なんてすんごいことになるわけじゃない? それでも手を離さないから、ホント、引っ張り回されている気分。前が見えないからさ。
 テレビで歌とかに合わせて踊るから、将来は歌手かダンサーかなぁ、とか、本を取ってめくったりしているから、将来は物書きかなぁ、とか考えているのだが、ひょっとしたらこのギャングっぷりはレスラーとか格闘家になるのか。
 否定はしないが、もうちょっと女の子らしいところでいってほしい、と思う今日この頃。