バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

カンボジア行った 1/2

 5時半に起きて身支度。起きられるか心配だったけどテンションが上がってて結構起きられるもので。
 今日はカンボジアへ入国の予定でアランヤプラテートへ。マイミクのSさんのお仕事に便乗して見学させてもらいつつ。
 6時過ぎに集合場所にてSさんと合流し、俺の車でアランヤへ出発。俺の車の方が若干だけど燃費がいいので。
 アランヤへは9時前ごろに到着。Sさんのベンダーさんの前に停めさせてもらって、まずは朝食。
 そしてぷらぷらと市場を見て、昼過ぎにカンボジアへ入国。
 最期にカンボジアに入ったのはもう4年以上前だったかと思う。そのころから比べて国境のイミグレーションはだいぶ変わった。そもそもタイ側のイミグレ建物の位置がだいぶ手前になったし、車の通行の門っていうのかな、そんなんもちゃんとしているし。
 ただ雰囲気は相変わらずだった。初めて陸路で国境を越えたのはマレーシアとタイの国境だった。ハジャイの近くの国境で、あそこはタイのイミグレからマレーシアのイミグレまでの間が公園みたいにきれいなところだったと記憶している。誰もいなくてさ。ここはもうわんさかカンボジア人が座ってて、子どもなんかが物乞いをしててさ。バンコクの物乞いと本気度が違うからちょっと怖いんだよね
 タイのイミグレを抜けると右手にカンボジアの入国ビザの事務所がある。そこでビザを取得。1000バーツ。ちょっと待たされるんだけど、係官がベンチまでパスポートを持ってきてくれるのはいいが、持ち主本人に渡さず、入国カード記入屋に渡しちゃうのね。まったく何考えているんだか。
 そこから炎天下を数百メートル歩く。カジノが乱立してて、4年前に比べて2、3軒増えていると思う。
 カンボジアの入国スタンプを押してもらい、ホテルへチェックイン。ホテルはカンボジアイミグレがあるロータリー沿い。1泊500バーツ。エアコンも付いているしテレビもあるし、普通にきれい。難は2点だけ。3階なのにエレベーターがない。あと、シャワーのカーテンが壁に近すぎて、閉めて浴びるとカーテンが背中にペタ〜ッとくっついてくることくらいか。
 ちょっとビールを飲んで休憩。カンボジアのビールはびっくりするほど安い。タイ産だが輸出専用の銘柄、JADEビールとか350ml缶で15バーツ。タイでシンハが35バーツ、チャーンで25バーツくらいと考えると安い安い。ギネスとかもあって、それは高かったけど、それでも40バーツだったか45バーツ。タイだと200バーツ以上するんじゃないかな。ビールの種類も豊富で普通のもあれば黒もあるし、シンハなどのタイビールはもちろんのこと、アサヒのスーパードライまでちゃんとある*1。とりあえず素晴らしいよね。天国だよ。
 それからSさんの知り合いのお兄ちゃんに連れられて、カンボジアの市場をバイクで流す。アランヤよりもいい物があるのではと期待したけど、普通の市場だった。
 そのあと置屋を2軒も見た。1軒目はゲストハウスと銘打って実は売春宿というところ。ママさんがパジャマで登場するのがなんともナイス。女の子たちももうがっくりくるほど不細工な上に、寝起きのようで超不機嫌そうな顔で座っている。客が座るベンチと女の子たちが座るベンチがものすごく遠くて、実は俺は女の子の顔が見えていなかったんだな。そして2軒目は、え? うそだろ? って言いたくなるほどぼろいところ。もはや家ではなくて掘っ立て小屋だ。ここのママさんみたいなのはとりあえずTシャツ短パンだったけど、不機嫌そう。女の子は3人いると言うがどう見てもふたり。まさかママさんまでカウントしているのではなかろうな。ふたりの女の子はひとりすごくかわいい感じだったがどう見ても未成年で無理無理という感じ。そもそもやる気なさそうに座っているしね。もうひとりは椅子に座って我々に背を向けてて、ただの一度も振り返ることはなかった。
 冒険はせずに、無難に普通のマッサージに行こうと吸盤マッサージっていうの? ↓こんなのやった。

 小学校のときの給食で出てきたヨーグルトの瓶みたいなのに細い棒の先にアルコールに浸した布に火を点けてさ、瓶の中を熱するの。そんで素早く背中に置くとキュ〜っと吸われちゃって。

 瓶をやる前に腕と胸部を鉄のへらでごいごい擦られて。これが痛いのなんの。木の棒の先端に円盤状の薄い鉄のへらが付いてて、それに油を付けながら擦るから内出血して写真のように。最後アマゾンの奥地の部族みたいな模様になってたよ。
 そのあと瓶になるんだが、また、これも痛い。キュッと吸われて息ができなくなってくる上に、上の写真のようにあんだけ乗せられたら重くてそれだけでも息ができないっちゅうの。
 十分くらい放置されてその間足のマッサージ。鉄のへらもそうだけど、痛いって言ってもタイ語が通じなくて緩めてくれやしない*2。マッサージに運がないからなぁ、俺。いっつもこんなんばっか。だからマッサージはそんなに好きじゃないんだな。
 いったんばこんばこんと瓶をはずしていく。これも結構痛い。で、赤く跡が付いた隙間を狙ってまた瓶を置いていく。この瓶を置くのにタイミングを外すと火が点いたまんま瓶を背中に置かれることになり熱くてたまらない。そしてこの2回目の瓶がむちゃくちゃ痛い。
 で、最後こうなったわ。

 およそ1時間で300バーツ。ちょい高いね。
 時間が余っているので、ホテルに戻り、屋台で買ってきたサンドイッチを食べる。フランスの植民地であったカンボジアもまたラオスベトナム同様にパンがうまい。タイはびっくりするほどパンがまずくて、ここ数年でだいぶレベルが上がったけど、それでもこの3国におよばないね。道ばたで売っているフランスパンがうまいんだぜ。
 そして6時ごろ、Sさんのベンダーさんが迎えに来てくれて、食事に連れて行ってくれた。

 池の上に立てられたタイタニックを思わずやる人が出そうなレストラン。
 こんなん飲んだ。

 なんだかわかるかな。トマトジュースではありません。
 これはこう作ります。

 だんだんわかってきたかな。
 ヘビですね。

 そうです。ヘビの血です。写真のように血と酒を混ぜて、上のショットグラスに入れて食いぐいっと飲んでいきます。
 このヘビの血の量でだいたい小さいペットボトル1本分だったかな。
 初体験だ。台北に行ったときにこういうのを売っている市場を見たけど、飲みはしなかった。
 最初の乾杯はかなり躊躇ったけど、ぐいっといったら、意外といけた。生臭くないし、まあウィスキーの味しかしない。

 これは肝。ひとつしかないので、年下ながらいただいちゃいました。苦いから噛まずに飲み込みようにSさんに言われたけど、口の中に入れると結構でかいので飲み込むのに苦労。少し苦味が出てきてて、急いで血のウイスキーで口中を洗い流した。
 そしていろいろなカンボジア料理が出てきた。

 これはタイ料理で言うトートマンプラー、魚のすり身のさつまあげだね。緑のトマトが酸っぱくて珍しい。

 ロックラという、肉のオイスターソース炒めに目玉焼き、じゃがいもなどが付いている。この肉は鹿肉だって。
 ヘビの肉はトムヤムスープに入ってきた。カンボジアのスープは辛くなくておいしい。ヘビは野生のヘビだからなのか固かった。
 あと、じゃこみたいなのを混ぜた卵焼き。タイの卵焼きは豚挽肉ばかりだけど、この小魚の卵焼きはもうそれだけでご飯何杯食えるんだよってレベル。
 これ以外にも食べきれないくらいの料理が出てきたが、ハマさんの言葉を借りると「目から鱗」。いや、カンボジア料理がこんなにうまいなんて、誰も言ってなかったよ。ホント、ド級にうまかった。9年くらい前にアンコールワットに行ったとき、我々は何を食べたのだろうか。それくらい激しくうまかった。
 カンボジアのレストランのおもしろいシステムで、サーブの女の子のほかに席について一緒に食事をする女の子もいて。ふたり来たんだが、ひとりはタイ語が多少できるお姉さん的な女の子。もうひとりは20代前半といったところか。色白で爆乳だった。こんなん見たことねぇよ、ってくらい爆乳。我が帝王はちゃんと写真撮ってたから素晴らしい
 マジで飯もうまいしでテンション上がりすぎて。カンボジア語もいっぱい教えてもらった。オークンがありがとうで、ボンが男の一人称で、オンが女の子を指す2人称。

*1:もちろんスーパードライもタイ産だが

*2:ハマさんが足マッサージは気持ちよかったらしく、GOOD! って親指立てていったらそれも通じなかったらしい