バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

野犬が怖い

 チャチェンサオの心霊スポットに深夜行ってきた。タイのスポットは日本のように雰囲気があるわけではないので、あまり怖いということはない。

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心霊スポットとなっている橋。

 むしろ雰囲気がなさ過ぎて、心霊スポットということを知らない地元民の方が多い。交通量が多くて危ないとか、すでに違う建物があって全然様子が違うとか。

 郊外に行くと特に怖いのが野良犬だ。野犬と化していてかなり危ない。確実に心霊よりも犬の方が危ない。昼間の野良犬は静かだけれども、深夜になると急に凶暴化する。特に数匹だと徒党を組んで人を襲うから危ない。なにしろ、タイは狂犬病がまだあるから、噛まれたら最悪だ。だから、スポットに犬がいたらそこを見るのはあきらめるしかない。

 もし野良犬に噛まれた場合は即病院に行くべき。当然だけれども。狂犬病のワクチンはバンコクならどの私立病院でも対応可能だが、おすすめはスネークファームだ。

 ラマ4世通りとスリウォン通りの交差点辺りにある。私立病院や日本人でも行けるクリニックだと数回のワクチン接種で何千バーツもかかるけれど、スネークファームなら500バーツ前後だったはず。前は350バーツくらいで、今いくらって言ってたかな。最近行った人がいて。1回なのか全部でなのかも忘れたけど、とにかく私立病院よりずっと安い。

 野良犬はバンコク都内ならあまり問題はない。もちろん狂犬病は残っているので注意が必要だが、そもそも野良犬がかなり減った。慈善団体やバンコク都の保健所が捕獲して、ワクチンを打ってリリースするか、ときには保健所が施設に収容する。

 とはいえ、タイの保健所は日本のそれとは対応が違う。本当にどこまで運用されているかは不明ではあるものの、タイでは野良犬や猫などを殺処分することがない。都内で捕獲した野良犬などは保健所の施設に収容する。そこで一定期間経過観察され、獣医が必要な処置を施す。そのあと、他県にあるバンコクの保健所の施設に移送されて、そこで生涯を終える。

 保健所は移送前に引き取り手がいれば引き渡してくれる。ただ、どうも他県の施設に移送されると引き渡しができないみたいだ。そこは意味がわからないが、以前電話で問い合わせたら、そんなことを言っていた。

 他県を車で走っていると、ときどき道端で車に轢かれてしまった犬を見かける。タイは国道がハイウェイの役割を果たしているので、高速で走っている。犬もつい渡ってしまい、轢かれてしまう。

 ところが、バンコク都内ではあまりそういった犬を見かけない。人が多いので、すぐに片づけてくれる人がいるというのもあるが、バンコクの野良犬は結構頭がいいと思う。というのは、道路を渡るときに車の流れや信号を見ているからだ。観察していると、自分で信号を見ているか、渡ろうとしている人を見て一緒に渡ったり、待ったり。

 車を運転していて、ちょっと渋滞しているとその間を縫って渡ろうとする野良犬をたまに見かける。そんなときに対向から車が来ているのでプッとクラクションを小さくならして教えると引き返すもんね。頭いいわ。下手な人間より頭いいんじゃないかね。

 野良犬も多少頭よくないとバンコクではやっていけないんだろう。人間と一緒だな。そういう犬は徒党を組まないし、人に噛みついたりしない。野良犬の中でもインテリ派なのかなと思う。