バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

タイがウィルス対策で日本より優れていること

 新規感染者数がだいぶ少なくなったタイだが、日本の対策よりも優れていることがひとつある。対策そのものではなくて、タイ人の気質というか、タイの文化、あるいはタイ人の生活習慣が対策に合っているのではないかと。

 たとえば、アルコール販売禁止も実施の前日に発表されるし、延長も最終日当日に発表するし。日本人はこういうのが苦手なのではないか。予定にないことを急遽入れられることに拒否反応を示すような気がする。

 タイは時間にルーズだと言われる。まあ、東南アジア全般だけれども。これは幼稚園などから延々と時間に厳しくない環境で育ってくるからだ。親も教師も遅刻に対してそれほど目くじらを立てない。それで、そのまま成長し、まあ多少待つくらいはいいのではないかと。

 こういった適当さ、もしくは適当に寛容であることが、急な対策に対してなんとも思わず、従うということができる。このあたりは結構大きいポイントなのではないか。

 今日、午前中にメンテナンスでマンションの棟が丸ごと停電になった。これは事前に通知されていたけれど、アムがオレに言い忘れていたわけ。これ、開始の10分前にアムが思い出したからいいけれど、完全に忘れていたら、仕事中に電気が落ちて、執筆内容が全部パアになった可能性だってある。ピンチ直前だったわけだけど、アムは全然気にしてもいない。

 まあ、正直、時間に関しては日本人が厳格すぎるというのもあるけれど。厳格だったことでよかったことってないのではないか。悪いこともないけど、別段、いいこともなくないかね。

 かつて観たテレビ番組では、自分の納得がいかないこととかが起こると貧乏揺すりは始まるみたいね、人って。健康診断を行い、そのときに途中で急に、あと10分待ってくださいみたいなことを伝えると、多くの人が貧乏揺すりを始める。そんな検証番組だ。

 それでいうと、オレ、全然貧乏揺すりしないし、そういうシチュエーションでも揺れない。タイとか東南アジアなんてむしろそういうのしかないじゃない? だから鍛えられたというのもあり。

 こういう、自分とは関係ないところで待たされたり、変更されたりなどが多く、そしてそれに寛容だと、政府が突然ルールを変えてきたところでなんとも感じないというか。まあ、タイ人でも貧乏揺すりするヤツっていうのはたくさんいる。主に男なんだけど。だから、タイ人全般というわけではないのだけれど、大多数が心にゆとりがあって、突然の変化に対応しやすいという感じなのかな。

 まあ、暇人というのもあるよね。普通、だいたいなんらかしらの予定ってあるじゃない? それを崩されると、そのあとのすべてが崩れるわけだし。ということは、タイ人って暇な人が多いのかなとも思うわけで。