バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

ワット・サマンに行ってきた

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ワット・サマンのシンボルであるピンクのガネーシャ

 ガネーシャガネーシャって言うけど、タイではプラ・ピッカネートね。

 チャチェンサオ県のバンパコン河に浮かぶ島にある寺、ワット・サマンに行ってきた。先週、6月20日は2020年で最高クラスの吉日だということで、九星気学の吉方位を調べ、吉の時間も見て、それに合わせて行ってきた。

 もうね、オレみたいなのは努力より神頼みの方が成功するんじゃないかと思ってね。それでも吉方位を調べたりなどの努力はしているし、まあ、いいじゃない。

 この寺院を選んだのは、寺院があってのことではなくて、あくまでも方位を見てから思いだし。というのも、その数日前に夢にシヴァ神らしき神が現れ、ムチャクチャに怒られた。神に怒られる夢っていけないらしいけれども。

 とはいえ、シヴァ神を祀る寺院なんてタイにあるのかわからず。それで、シヴァの息子であるガネーシャがいることを思い出したというわけ。

 ガネーシャが象の頭を持つ理由はインド神話などに諸説ある。シヴァの妻である神パールヴァティーが自分の垢で子どもを作ったけれど、帰宅したシヴァがなんだコイツとなるわけで。そして首を切り落としたら、妻、大激怒となる。しかし、子どもの頭がどうしてもみつからずに、探索中に出会った象の首を切って載せ替えたというのがシヴァ派の説らしい。これがおそらく一番有名な話で、タイの小学校などで教える宗教神話でもそんな話になっている様子だ。

 しかし、派閥で諸説が違い、ガネーシャがほかの神かなにかに襲われて顔を破壊され、悲しむ妻のためにシヴァがガルーダに乗って探しに出かけて、という話もある。ガルーダはインド神話火の鳥のような。タイでも王族だったか政府関係の紋章に使われる。

 そして、オレが最近首からかけているプラクルアン(タイのお守り)がガルーダなのだ。このガルーダの話はここに行こうと決めたときに知った話なので、なんというか、オレの中で導きがあったような気がして。

 しかも、だ。

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プラ・ピッカネートの青い肌のバージョンもある。

 ワット・サマンに青い肌のガネーシャもいた。シヴァ神はよく青い肌で描かれているが、ガネーシャにも同じようなのがいて、ああ、これに呼ばれたのか、と。しかも、この青いガネーシャは商売繁盛や金運向上を祈る像だ。まさにオレが求めていることである。

 ちなみに、冒頭のピンクのガネーシャには直接祈る場所がない。そのため、周囲にネズミの像がいくつもある。タイ人は生まれた曜日をちゃんと憶えていて、曜日には色がある。このネズミはその色に合わせた数があるので、曜日の色のネズミの耳に願い事を言う。もう片方の耳はそのとき塞いでいないと、右から左に華麗に流されるそうだ。

 そして、このネズミがガネーシャに願いを伝えてくれ、一般的な願い事の3倍の早さで叶うのだとか。タイにしてははっきりと現世利益を望む場所でもある。

 しかし、このネズミの話は実は家に帰ってきてから知った。オレはそんなん知らないから、シヴァも青だしということで青いネズミに軽く願い事をしてしまった。しかも耳も塞いでいないし。まあ、青いガネーシャにはちゃんと願い事をしたからいいけれども。