バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

タイが嫌いになる

 ほかの国はわからないけれど、タイっていうのは好きな時期と嫌いになる時期がある。波があるんだよな、感じ方に。ベトナムとかはどうなんだろう。嫌いな人はとことん嫌いになっているみたいだけど。タイはあくまでも嫌いな時期が来るけれど、またいいなと思う時期も戻ってくる。

 最近は日本人在住者が増えてきて、SNSとかでも知らない人の発言とかが見えるわけだけれど、そのときにタイが好きでっていうのはたくさんの人が書き込んでいる。でも、その中に2年とか3年にて、それでも嫌いになったことがないみたいな人もいる。オレはね、そういう人、信じないな。上辺だけの感じというか。

 本音を単純に言わない人なのか、上辺だけしか見ていないのか。まず前者だとしたら、タイがどうのこうの以前に信用ならない。本音を言ってくれない人ってなんか壁を造っているような気がして。それをこちらが乗り越えていく理由なんてないしな。

 後者の場合、それもどうなのかなと。タイに数年いてもなお、タイの悪い部分が見えていないとしたら、それってどうやって生きているのかと。タイ語がまったくできないか、タイ人とは一切つき合いがない人ってそんな感じじゃないかな。だとしたら、本当のタイを知らないわけだし、住んでいて本当のタイを見ない奴もどうなの、と。

 まあ、悪い部分も含めてタイが好きってのもあるかも。でも、悪い部分を見てひっくるめて好きって言えないって。いや、ひとつやふたつくらいだったらいいんだけど、いくつも見て、嫌なことが立て続けに起きて、ってなったら、それでもタイが好きって素直に言えるかっていうの。

 見下され、タイ語をバカにされ、そんなことが何回も続いていたら、誰だって嫌になるって。こちらが悪いとかならともかく、相手が単に機嫌が悪かったり、こちらが外国人だからって理由だけでそういう目に遭って、それでもタイっていい国って言えるか?

 実際に多くの在住外国人が、タイが好きだからいるけれど、嫌いになる波が来て、また好きになる波が来ての繰り返し。根本的にタイが好きだから、また好きに回帰してくるんだけどさ。

 で、最近はオレもまた嫌いの波が来ている。なにってわけじゃないけれども、いろいろあって。同時に、もうタイに関わってきて22年が過ぎ、住むとなったら通算で19年超になっている。日本とタイが半々になっているので、もし可能なら次の20年はほかの国に行けないかなとも思い。

 オレは結構リセット癖があって、すべてをゼロにしたい願望があり。タイ移住でも日本での経験を全部ゼロにしているし、SNSもときにいきなりアカウント消してやめてみたり、あるいはフォローを解除してみたり。今回もちょっと全部を捨てて、新たにどこかで暮らしたいなと思ったりして。

 でも、今回は家族もいるし。子どもたちには外国の暮らしも経験してほしいとは思うけど、それはあくまでもオレの思いであって、子どもたちの意志でもないしな。どうしようかな、と。