バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

傘がない・・・・・・

 タイが長くなると、というか以前のタイを知っていると、どうも傘を持つという習慣がなくなるというか。今はタイ人も傘を持って歩いているが、前はそんなことなかった。中にはレジ袋を被って歩いていたりとか、ある意味カオスだったのよ。

 そもそも雨季に入れば毎日雨が降るし、日本のように精度の高い天気予報なんてない。それは今も同じで、テレビで観ていても、天気予報は地方ごとに表示されるので、天気マークがタイ全土のマップの上に4つ出るくらい。エリアごと、各県での表示はなかったはず。だいたい雨季は全土で降るから、その表示も全部雨だし、バンコクなら通りのこっちは大雨でも向こう側は降っていないってくらい集中豪雨だから。

 かつては雨が降ったらなにもかもが停滞するってのがタイだった。ネットも雨が降ると遅くなる。そんなところだった。でも、今はBTSも延伸して、行動が雨で制限されにくくなってきている。だから、タイ人も傘を持つのだが、かつての状態に慣れているから、オレなんかは傘をいつも忘れてしまう。いや、もっといえば、傘なんて持っていないし。

 今日は取材もあって都心に出かけたんだけれども、パクソイまで着いたら大雨だ。バイタクで行こうとしてたから、乗れないし。で、これも昔のタイなんだけど、雨は最大で30分もすればやむわけ。だから待っていようかと。ところが、全然やまないし。最終的には濡れながらバイクで行ったわ。

 もう前のタイじゃないのだから、自分も変わらないといけないな。って中で、いろいろな意味でオレもヤバいなと。コロナの影響も多少あるし、いろいろと心が折れてしまっていて、なかなか立ち直れない。

 そして、友人がひとり、いろいろとトラブルを抱えていて、日本に緊急で帰国した。その方の現状を聞いて、一番大切なのは子どもだと考えたら、いったんタイから離れた方がいいと思っていたので、とりあえず一時的なタイ撤退でひとつ前進したと思う。

 そう考えると、オレももうタイは限界なのかな。なんにもなれなかった自分にショックだわ。日本よりもタイが長くなっていて、日本のことがよくわからないけど、タイ人でもない。日本の出版社営業回りでも何度もそれを痛感した。

 ちょうどライターも10年くらいになった。この仕事は好きなのでやめるつもりはないが、かといってライターだけを仕事にしていなくても書くことはできるのではないか。そう考えると、今、オレも引くことで前進するんじゃないかと思っていて。どうしたもんかなあ。