ブンチャー・ダッキム
ベトナムは麺類が豊富だね。タイよりもバリエーションが多くて、突き詰めて調べたらきっとおもしろい話がいっぱい出てくると思う。
現状、オレが好きなのは、牛肉のフォーである「フォー・ボー」、ビーフシチューのフォーの「フォー・ボー・コー」、そしてブンのつけ麺「ブンチャー」かな。あとは中部の「ミークアン」と「ラオカオ」もいいね。
ブンはタイのカノムジーンとほぼ一緒だ。タイだと一見日本の素麺に見えるけれども微発酵させた米粉麺を指す。タイだとモン族発祥の麺類なんだけれども、ベトナムはどうなんだろう。作り方は似ているみたいで、米粉を溶いた液体をところてんの押し出し器みたいなのから湯に出して麺にしているみたい。で、切り口が丸いとブン、角張っているとフォーだっていう解釈がウィキペディアにあるけれども、微発酵かどうかは書いていない。違うものなのだろうか。
ブンチャーでおすすめの店は「ブンチャー・ダッキム」だ。旧市街にあるんだけれども、人気がありすぎて、数年前に隣に「ブンチャー・ナンバーワン」という模倣店もできた。今や模倣店は2店舗あるから、そっちの方が繁盛しているのか? でも、やっぱりダッキムの方がおいしい。ちょっと高いけどね。その分味はいい。とはいえ、今回のコロナの影響で強制休業になっているだろうから、2店舗展開のナンバーワンはちょっと厳しい可能性がある。
ブンチャーは写真のようにつけ麺風である。ブン、野菜、そしてスープに肉団子、豚バラの炙り、カブとかの野菜などが入ったものが来る。別途小鉢も来るので、麺とスープを適当に入れて食べていく。日本のつけ麺ラーメンのように熱々ではなく、ちょっとぬるめで食べるものだ。
今回はスタンダードにした。これに葉っぱで巻いてあげた肉団子とかもあるのだが、特にプラスせず。これで5万ドンくらいだったかな。肉団子セットが7万ドンくらいだったか。あるいは、7万ドンがスタンダードで10万ドンがセットだったかな。食べに行ったのがタイへの帰国直前で、コロナ鎖国寸前だったものでちょっと上の空で飯食ってた。だから、値段がうろ覚え。
とはいえ、スタンダードでもボリュームはある。こんなのオレでもお腹いっぱいで、女性なんかはひとりで全部食べきれないのでは? タイ人なんかが1食が少ないからなおのこと女性は食べきれないでしょう。
ブンチャーのスープは大概濃いめって感じ。だから、特にニョクマム(魚醤)とか入れる必要はないかな。でも、ベトナム料理ってタイ料理のような刺激が少ない。そんな風に感じる人はトウガラシとニンニクを入れてもいいかも。ただ、両方とも生であるし、タイよりも香りが鮮烈なので入れすぎには注意かな。
マジでブンチャー・ダッキムはおすすめだ。呼び込みの店員さんもここで食べればごきげんでピースもしてくれる。隣で食べるとムチャクチャ睨みつけてくるけどね。