バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

オイスターバーには入りづらい

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トンローのオイスターバー。

 トンローのオイスターバーに入ったことがある。今もあるのかどうかわからないけど、この店は当時まだオープンして間もないくらいだったかな。

 オイスターバーってのはなんか入りづらい。オレの中で場違い感が半端なく。ワインは飲まないし、生ガキのこういうタイプに慣れていないというか。タイ料理の岩ガキみたいな生ガキならいいんだけども。

 そもそも、オレなんかはタイの方が日本での生活より長いくらいなので、しゃれた店とかは日本では行ったことがない。食べるのが好きだけども、それも案外20歳を過ぎてから。それまでは飲食店にこだわりなんてなかった。タイでいろいろな日本人に会って、その影響でいろいろと興味を持ち始めたというか。

 カキも日本では食べたことがなかった。むしろ、カキフライとかおいしいと思ったこともないし。タイ語学校に行っていたときに、日本人同士の食事会でタイ・シーフードに行った。パッポン1の向かいのモンティエンホテルの入り口にガシコンバンクがあって、その左の敷地、たぶん今はホテルになっている場所が空き地で、20年くらい前にオープンエアのシーフード店になってた。そこで、みんなが生ガキを食べるって言って、オレも試しに1個食べてみた。そのときにいた日本人からシーフードソースじゃなくてナムプリックを使うとおいしいと聞いて。それで、意外と甘みがあっていいじゃないかと。

 そんな感じだったので、フランス人が食べるような小さい生ガキってさらにそこから何年かするまで食べないままだった。初めてオイスターバーで出るようなカキを食べたのは、無料誌に勤めていたときにシーロムの世界で一番高い場所にあるルーフトップバーって言ってたドームだった。取材なのに各種料理が出てきて、生ガキも食わせてくれて。そのときに、ただレモンだけをかけて食べるってのも初めて体験した。ちなみに、レモンを味わうのもその時点で何年ぶりだっただろうな。今でこそタイでもレモンはあるけど、十数年前なんてほとんど見なかったしな。

 たぶんこの高級店での経験と、元来の貧乏性が重なって、オイスターバーに引け目があるのかな。だいたいワインが飲めないんだもの。オイスターバーに行っていいのかなと思ってしまう。なに選んでいいかわからないし。

 画像のときに行ったのはたぶん取材の帰りだったと思う。DACOの社長と石川商事の社長と。ふたりが生ガキとかワインに詳しかったので、同じものを飲んだけれど、ひとりだったらなにしていいのやら。

 そのとき思ったのが、美味しんぼってワインとカキが合わないってのはウソだな、と。全然生臭く感じなかったけど。