バンコクとタイ家族のこととくだらない話と

タイ在住歴20年のライター・高田胤臣の個人的なブログ

国際結婚に秘訣はあるのか

 国際結婚という言葉は英語にはないらしい。そう言われてみると、タイ語にもないような気がする。タイも欧米も多民族国家であるから、多民族との婚姻が当たり前なのでそういう言葉がないのかもしれない。

 さて、そんな中ではオレも国際結婚である。2004年の始めにアムと知り合い、2006年に結婚したので、もう14年近くになる。

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2006年の結婚した年の画像。

 タイ人と日本人の結婚というのは、案外少ない。日本の統計でも中国韓国との婚姻関係は多いのだが、東南アジアではフィリピンが多く、タイはかなり少ない。ただ、統計ではその他に括られていない分、全体的では上の方に入るのだが。

 その統計で見るとおもしろいのが、欧米諸国の人と日本人の結婚は、女性が多くて男性が少ない。一方、アジアは男性が多くて女性が少ない。

 婚姻は少ない一方で、タイ人と日本人の婚姻は離婚率も高い。実際、ボクの周囲でも半分は離婚していると思う。少なくとも、日本人側がタイ語か英語ができない人は高確率で離婚している。相手側の文化に歩み寄る心構えがないから離婚になるのかなと思う。

 結婚というのは大概安定を求めてのことだろうと思う。日本人同士はわからないが、少なくともタイ人との婚姻、あるいは国際結婚全般なのか、もしくはオレの場合限定かもしれないが、結婚なんて安定なんかとはほど遠くて、家族を維持するのにこんなにも大変なことなのかと。常に綱渡りで生活しているのが高田家である。

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2006年、結婚手続きをした次の月のアム。

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数年前のアム。違反して警察署に罰金を払いに来たくせに笑ってやがる。

 知り合ったころは声も小さく、おとなしく、華奢な子であったが、数年経つと、ね。

 ちなみに、タイでタイ人と結婚する場合、多くの人が業者に手続きの依頼をしている。多くが1ヶ月から3ヶ月くらいかかっているみたいだが、自分でやればそんなに時間がかからない。タイで先に婚姻する場合、日本の大使館に行って独身証明などをもらい、それを翻訳し、さらにそれを持ってタイ外務省に行って大使館の署名や書類内容が正しいかの認証をもらい、最後にタイの区役所・郡役所に行って結婚の手続きをする。全部で1週間以内にできる。最短ならたぶん3日くらいだろう。

 今はタイもビザが厳しくなり、欧米人は偽装結婚してタイのビザを取得しようとするため、区役所の面談は厳しいらしい。オレのときも簡単にどこで知り合ったかなどの質問があったが、ホント簡単に訊かれただけだったと思う。

tan-bkk.hatenadiary.org

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 長くブログのアカウントを持っていると残っているもんだね。

 タイでの婚姻が終わったら、今度は大使館にまた婚姻届を出しに行く。そうすると、大使館が関係役場に送ってくれ、あとは向こうで処理して婚姻が両国で成立する。

 ということは、だ。結局、結婚記念日っていつなんだって話になる。幸いアムはそういうのを気にしないので、結婚祝いなんかしたことないし、もっと言えば、オレなんか結婚指輪売っちゃってしていなしね。

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初めて娘を抱いたとき。

 そんなんでもこうやって続いているのってなんだろうね。以前はタイ語ができない人がタイ人と結婚してもうまくいかない、と思っていたけど、先日タイ語がちゃんとできる知人が離婚したしな。

 子どもかな。でも、子どもがいても離婚する人はするしな。それも違う気がするし。

 いずれにしても、タイ人との結婚は外野に注意した方がいい。本人同士がよくても、周りが厄介なケースが多い。そのあたりをしっかりクリアにしておくのも大切かと思う。まともな一族か、金をせびってこないかなど。逆に言えば、そのあたりがちゃんとしているなら、ゴーゴー嬢とかともうまく行くと思う。それくらい、タイ人との結婚では外野に注意だ。親族、友人すべてを確認しておいた方がいい。

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日本に行ったとき。

 あとはなんだろうね。どうしてオレがこうして離婚せずに続いているのか、自分でもわからない。まあ、綱渡りの人生なので、明日離婚するかもしれないし。

 あ、相手のことや親戚、友人とかをしっかり見ることと話したが、こちらのこともちゃんと知ってもらうことも大切だと思う。タイ人も日本人と同じで、結婚は個人の繋がりというよりは家族や親族の繋がりになるので、相手の素性だけでなく、自分の素性も理解してもらうことも重要だと思う。

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ディズニーランドに行ったとき。

 とはいえ、一体なにが国際結婚の秘訣なんだろうかね。あるならオレも知りたいよ。

 ただ、ひとつ言えることは、婚姻によって取得できるノンイミグラント・ビザOカテゴリー、ノンオーと呼ばれるビザは非常に利用価値が高いということだ。就労の際にも条件がBビザよりも緩和されているし、退職後も7日以内に出国しなくてもいい。欧米人が偽装結婚したがるのもわかる気がする。ビザの新規取得も簡単だ。国外のタイ大使館に行って、書類を数枚用意していけば簡単に取れてしまう。国内での延長をうっかり忘れても、すぐに再取得できるので、Bビザよりも有利だ。

 タイでは労働許可証があれば外国人でも車はローンを組めるが、不動産はできない。その代わり、タイ人配偶者の連帯保証人としてローンを組むことができるなど、いろいろできるようになる。

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木更津の海鮮焼きに行ったとき。

 また、タイ人と結婚していると、なぜだかタイ人からの信頼度が増す。どこの人だかわからないが、とりあえずタイに関係していることがわかるからなのか。子どもがいるとさらにタイ人のウケがよくなる。なんなんだろうね、あれ。